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    wa____no

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    wa____no

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    過去の自分の妄想ポストから書き殴ったジョーガス+ジェルチフの小説もどき。めっっっちゃ恥ずかしいけど、文字にも需要があるなら最後まで書き上げたいな…というアレ!
    ※推敲もなんもしてません…

    このとき考えてた系
    ・ジョーくんの一人称は「ボク」
    ・ジョーくんは「🕶️はさんづけ、でもタメ口」「チーフ呼び、敬語」
    ・🎩くんはまだ🕶️🟣にimpoだとバレてない
    ・ミラ本社の存在概念わからん…

    ジョーガス+ジェルチフ🏀🎩

    クルーとインポスターが同じ部屋にいるにもかかわらず何も起きないなんて、きっと誰も信じないだろうな。
    なんて思いながら、お気に入りのバスケットボールとシューズを磨く。きゅっきゅっと鳴る音が心地よくて大好きだった。

    丁寧に拭き上げつつ、少しだけ視線を移してみる。
    ボクに用意された個人部屋のベッドでくつろいでいるのは、そう、インポスターの彼だ。仰向けになってタブレット端末を眺めている。
    本来はクルーが担うタスクの処理を行うために支給されたものだが、実のところ、エンターテイメントを楽しむこともできる(この船のリーダーであるチーフは、あまり良い顔をしないけれど……)

    先ほどから、彼ーーRed Mungusは、くつくつ笑いながらコミックスを読んでいるようだった。少しだけ覗けるタブレットの画面には、登場人物の手足が引きちぎれたり、エイリアンのような化け物に噛みつかれて血しぶきが飛び散る様子が見える。
    なんてものを見ているんだ……と声に出す代わりにため息を吐き、ボクもベッドに座った。

    「こら。またそういうの読んでるの?」

    タブレットの後ろから彼の顔を覗き込む。
    インポスターにしては小さくて、一本しか生えていない歯をチラリと見せて笑っていた表情が若干強張った。

    「クルーのヤツらを殺さなければ何しててもいいって言っただろ」
    「まあ……言ったけど」

    フン、と鼻を鳴らして、彼の視線はまたタブレットの中のコミックスに戻ってしまった。

    そういえば、なぜ、クルーのボクとインポスターの彼が「殺される側と殺す側」とは異なる関係性でいるのか。について少し話そう。

    初めはもちろん、ボクはインポスターに対してなす術を持たない非力なクルーだと思っていた。無抵抗に殺されて、ゴミのように扱われるだけの。
    実際、Red Mungusに体を突かれて死んだはずだった。が、二度と目覚めることはないはずの意識が蘇り、二本の足で立っていたのだ。目の前には骨と肉が剥き出しのボクの死体があったけれど。
    チーフやJelqerさんはもちろん、Red Mungusも激しく動揺していた。みんなバイザーを震わせて、お前はインポスターなのか!?なんて言われたりして。
    でもボクはインポスターではないし、同族でないことはRed Mungusが一番よく理解しているだろう。

    緊急会議が開かれることもあったが、ボクはインポスターについて一切口に出さなかった。そののたび、彼はボクに怪訝そうな視線を向けていた。

    その後も彼は幾度かボクを殺した。ナイフで貫かれるのは痛いし、鋭利な舌で突き刺されるのも痛い。それにどろどろとした殺意を向けられるのも、正直怖かった。
    次第に彼はボクに寄り付かなくなったと思いきや、別のクルーを狙い始めた。それには黙っていられなかったし、何より、彼にそんなことをして欲しくないという気持ちの昂りがあったのだ。

    Red Mungusがまだクルーになりすましていたころ、いつとポツンと一人で窓を眺めてはつまらなさそうに過ごしていて。クルーとしての経験が浅く緊張しているのだろうか?と感じたボクは彼に声をかけ、とにかく緊張をほぐそうとあれやこれやと会話に引きずり込んだり、バスケットに誘ってみた。
    するとまあ、なんと無邪気に笑うものかと驚いたのだ。カードゲームに誘ったときも、笑ったり怒ったり拗ねたり、ころころと表情を変えて、まるで初めて遊んだと言わんばかりの様子だった。
    弟……とは違うかもしれないが、ボクのなかで少し特別な存在に近づいていたのは確かだ。

    気づいたときには、ボクは彼に取り引きを持ちかけていた。ガタガタと震える足を叱咤させ、声が裏返りそうになるのを堪えながら。

    他のクルーを殺すなら、ボクは君にまとわり続ける。何度殺されたって、何度も君を追いかけまわす。
    君は絶対にボクを殺せないけど、ボクは君を殺すことができるかもしれない。いまは君に傷ひとつすらつけられないけど、いつか君の舌を引き摺り出してナイフではりつけにして、ミラ本社に送りつけて「死んだほうがマシだ、いっそ殺してくれ」と言わせてみせる。

    恐怖からなのか、よくわからないごちゃごちゃとした感情が込み上げてきて、ボクは途中から涙ながらに話していたと思う。情けないけれど、抑えきれなかった。

    最初こそは笑って聞いていたが、そのうち彼は笑わなくなった。脅しにもならない、限りなく実現不可能に近いであろうボクの妄想に呆れているのかどうか、それはわからなかったが。

    また殺されるかもしれない……と恐怖に支配される前に、ボクは動いていた。彼の体をぎゅうっと抱き締めて、ついでに頭の上にボロボロと涙を落としてしまった。彼は心底気味悪がって、イラついていたかもしれないが、そのときどんな顔をしていたかは今もわからない。

    あんなに楽しそうに笑ってたでしょ?
    ボクはそんな君が好きだったし、またあの顔が見たい。君ともっと色んなことがしたい。見たことがないもの、知らなかったことを教えてあげたい。
    どうしても殺したくなったらボクを殺してくれ。また君の前に戻ったら頭を撫でてあげるから。

    ……と、そんな感じで、取り引きは途中から懇願へと変わっていた。

    それ以降彼が他のクルーを手にかけないということは、ボクの懇願を汲んでいてくれているのだろうか。たまに悪ふざけで背中をナイフでつつかれたりするけど、それで済むなら、と我慢して頭を撫でてやった。すると案の定彼は顔を引き攣らせ、変なヤツ、とだけ呟いて大人しくなる。

    さて、話を戻そう。
    そんなことがあって、ボクと彼は不思議な関係を維持しているのだ。

    「はあ〜、いいなぁ。オレもこんなふうに殺したい」
    「物騒なこと言わないでよ……」
    「シンプルにナイフで刺すのもいいけど、触手で手足引きちぎって中身をほじくり出すのも、」
    「わかった、もういい。これはおしまいにしよう」

    バイザーをきらきらと輝かせるように、生き生きと語り出す彼の手からタブレットを取り上げた。後で忘れずにコミックスのデータを削除しておかないと……。

    「なんだよ、じゃあ他に楽しいこと教えろ」

    少しむくれなからボクを睨みつける彼を見て、なんだか「かわいいなあ」なんて思ってしまった。
    はァ? という声が聞こえて、つい声に出してしまっていたことに気づく。
    目が合ってしまったので、とりあえず笑ってみせる。でも怪訝そうな表情を浮かべるだけで、何も言ってこなかった。

    そうだ。
    とある情景が頭を横切った。
    ボクに割り振られたタスクについて聞きたいことがあり、いつもチーフとJelqerさんがいるミーティングルームに向かったときのことだ。
    あと一歩まで近づいて、どことなく普段と違う雰囲気を感じた。ドアの隙間から灯りが漏れているので二人はそこにいるのだろうけど、チーフのテキパキとした話し声も何も聞こえない。

    いないのなら探さないとなぁ。なんて呑気に考えながらドアの隙間を広げてみると、そこには確かにチーフとJelqerさんがいた。同時に、ボクが感じた普段と違う雰囲気とやらを目の当たりにしたのだ。

    Jelqerさんは、いつもは深めにかぶっているチーフの帽子を摘んで押し上げて、バイザーのすぐ上の額に口を押し当てていた(ボクらクルーにも、インポスターほどのものではないが、水分や食事を摂取する器官がある。外側からはほぼ見えないのだが……)
    いつも吊り上がり気味のチーフのバイザーが、すごく柔らかそうに丸みを帯びている。正直、そちらのほうに驚いてしまった。

    何をしているかは、まあわかる。でもそれに対してドキドキするとかそういったものはなかった。ボクはあまり「そういう」感情がわかないし、理解するための相手もいないから。かもしれない。

    チーフと目が合う。Jelqerさんはボクに背を向けている状態だからまだ気づいていないようだった。
    ボクはここに来た目的を思い出し、抱えていたタブレットを操作しながら話しかけようとした。
    途端、チーフがJelqerさんを押し退けてものすごい勢いでボクに近づいてきた。バイザーをいつも以上にギラつかせながら。

    「おい、お前、いま」
    「えっと、すみません。タスクのことで少し聞きたくて」
    「違う、その話ではない!」
    「えぇ? ボクはそれを聞きに……」
    「今のを見たのか、と聞いているんだ!」
    「はい。見ました」

    チーフと会話する際は、できるだけ的確に、簡潔に答えるようにしている。議論を聞いていて思ったのが、チーフは曖昧だったりのろのろとしたやりとりは好ましくないと思っていそうだからだ。
    チーフはバイザーを細め、眉間に手を添えて黙ってしまった。居心地の良くない沈黙が生まれてしまいそうになると、先ほど押し退けられたJelqerさんが寄ってきた。

    「Jorsawsee、驚かせたら悪かったね」
    「いや……たしかに、少しびっくりしたけど」
    「僕がチーフにしたことかな?」
    「それより、」
    すっかり帽子を下げてうなだれているチーフをチラリと見やり、控えめに呟いてみせた。
    「……チーフってあんな顔できるんだなぁ、って」
    「あ、そこ? かわいい顔してたよねぇ」
    「余計な話をするな!」
    うろたえながらJelqerさんに食ってかかるチーフがまた新鮮で、しばらく二人の痴話喧嘩を見せつけられていた。

    そのときの出来事に関しては、Jelqerさんが上手に丸く治めてくれた。チーフは色々と不本意そうではあったが、最後に「この件をどう扱うかはお前の勝手だ」とだけ声をかけてくれた。
    ボクは、面白おかしく言いふらすつもりもないし、あなたたちを否定する気もありません。と伝えておいた。紛れもないボクの本心だし、チーフとJelqerさんに勘違いされるのも嫌だった。
    それ以上何も言うつもりはなかったけれど、半ば無意識に口が開いていた。

    「Jelqerさんは、なんでチーフにあんなことを?」

    Jelqerさんは少し黙って、すぐにわざとらしく「う〜ん」なんて呟いた。
    そしてパッと両手を広げ、いつものように陽気な様を見せてくれた。

    「かわいいから、言葉で伝えるより先に体が動いちゃった感じかなぁ」
    「へぇ、おもしろい」

    若干冷静さを取り戻しつつあったであろうチーフがま真っ赤になる。汗だくでJelqerさんに掴みかかり、二人のじゃれあいが始まった。


    (突然のぶつ切りで終わる)
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