「刑事さん……」
毒みかは後ろからみかに抱きついた。
「ん……っ、なんやの?」
刑事みかが驚いて振り向くと、毒みかの顔が間近にあった。毒みかは目を細めて、唇を近づけてきた。それに合わせて刑事みかも目を閉じる。柔らかい感触に酔いしれていると、毒みかは舌を差し込んできた。
「ふぁ……ッ」
口内を蹂躙される感覚に思わず声が出る。毒みかは角度を変えながら、何度もキスを繰り返した。
「んぅ……っ」
ようやく解放されたときには息も絶え絶えになっていた。毒みかはそんなみかを抱きしめると、耳元で囁いた。
「なあ、あかん?刑事さんのこと抱きたい……えっちなことしたいねん」
熱い吐息と共に耳に吹き込まれた言葉に身体が震える。毒みかの指が刑事みかのシャツの中へと侵入してきた。腹筋の上をなぞられて、そのむず痒い刺激に身をよじる。
「あっ、だめやってぇ……」
制止の声をあげると刑事みかの顎を掴み、毒みかは再び唇を重ねてきた。そして、そのままベッドに押し倒され、シャツを脱がされていく。
「おれもう我慢できひん……。お願い、刑事さん。抱かせて?」
潤んだ瞳に見つめられれば、断ることなどできるはずがなかった。***
「お尻上げて」
言われるままに四つん這いになると、ズボンと下着をまとめて下ろされた。恥ずかしさに頬を染めながらも、刑事みかはシーツにしがみつくようにして耐えた。すると、冷たい液体がかけられたかと思うと、後孔に異物が入り込んでくる。
「ひゃう!?つめたっ!」
「ごめん、ちょっとだけ待ってな」
そう言うと、毒みかはボトルからさらにローションを追加した。冷たかったそれが体温で温まり、ぬめりを帯びていく。滑りが良くなったことで挿入がスムーズになり、2本目3本目と増えていった。
「ああ、ん……っ♡」
3本の指を抜き差しされると、自然と腰が揺れてしまう。気持ちいいところを掠めるたびに甘い声が出てしまい、刑事みかはさらに顔を赤くした。
「すごいわ、どんどん飲み込んどる。こんなに柔らかくなって、女の子みたいやね」
「ちがっ!おん、なのこじゃあらへんもん……」
否定しつつも、刑事みかの後孔はすでに蕩けきっていた。いつの間にかそこは4本もの指を飲み込み、ぐちゅぐちゅとはしたない音を立てていた。
「そろそろええかな……挿れるで」
刑事みかの中からずるりと指を引き抜くと、毒みかは自身のモノを取り出した。それはすでに大きく反り返っており、血管がくっきり浮いているほどだ。あんなに大きなものが本当に入るのか不安になる。しかし、それを見てしまった瞬間、期待するように後孔がきゅっと収縮してしまった。
「力抜いててな」
毒みかは刑事みかの背中に覆いかぶさるようにして、ゆっくりと自身を埋めていった。
「あっ……ああん……ッ!!」
みかは衝撃に耐えようと枕を強く握った。痛みはないが、内臓を押し上げられるような圧迫感がある。それでも一番太い部分が入ってしまえばあとは比較的楽だった。時間をかけて根元まで収めきると、毒みかは大きく息をついた。
「全部入ったで……。わかる?ここにおれのおちんちん入っとるの」
そう言って結合部を撫でられると、中にある熱をより感じてしまう。そのせいできゅうきゅう締め付けてしまい、毒みかの形をはっきり意識してしまうことになった。
「んぁ……ッ!!動かんといてぇ……」
「でも動いてほしいんやんな?だってここ、おれの離したくない〜って吸い付いてくるもん」
毒みかの言葉通り、刑事みかの内壁は侵入者を歓迎するかのように絡みついてくる。
「あーあ、ほんまにかわええなあ。そんな顔されたら我慢できひんよ」
毒みかは腰を動かし始めた。最初はゆっくりだったが徐々に動きが激しくなり、パンパンという肌のぶつかり合う音が響くようになる。
「あっ、あっ、ああっ!激しすぎぃ……っ♡」
「ごめんなあ、おれもう限界なんよ……。刑事さんのナカ、めちゃくちゃ気持ちええ……」
毒みかの動きに合わせてベッドが軋む。それと同時に刑事みかの口からは悲鳴のような喘ぎ声が上がった。
「ひゃうんっ!ああっ、奥あたってるぅ……♡」
「刑事さん、好き、大好きや……」
「おれもぉ……、おれもあんたのことすき……」
「嬉しい……。一緒にイこ?」
ラストスパートをかけるように抽送が速くなる。同時に前を扱かれるとみかはすぐに達してしまいそうになる。
「あっ、あかんっ!両方したらすぐイッてまいそ……ふああぁっ♡」
一際強く突き上げられ、目の前が真っ白になった。
「おれも出るっ……」
どぴゅっびゅーっと熱い液体が流れ込んできて、その感覚だけでまた軽く絶頂を迎えてしまう。刑事みかの中で毒みかのものが脈打っている。やがて全て出し切ると、毒みかはそのまま倒れ込んできた。
「んあっ!お、重たい……」
「ごめんなあ、もうちょっとこのまま……」
甘えるような声で言われてしまえば何も言えなかった。それに刑事みか自身もまだ離れがたくて、しばらくそのままの姿勢でいた。
刑事みかは男だから妊娠することはない。そう分かってはいるが、無意識にお腹を擦ってしまう。すると、毒みかもそれに応えるようにみかの手の上に自分の手を重ねた。
「絶対幸せにするからな。ずっと俺と一緒にいてくれへん?」
プロポーズにも似た言葉に胸の奥がじんわりと温かくなっていく。
「……おん」
小さく返事をして微笑んでみせると、毒みかの顔が近づいてきた。
「ん……ちゅっ……んうっ!?」
口づけられていると気づいたときには舌が入り込んできていた。歯列をなぞられ上顎を舐められ、唾液を流し込まれる。
「んんっ!?……ん、んんっ……ぷはっ!」
やっと解放された時には酸欠寸前になっていた。刑事みかは肩で息をしながら涙目で睨みつける。
「何すんねん!」
「ごめんごめん。つい可愛くてな」
「理由になってへんわ!……もう、キスなら普通にしてや」
「分かった。じゃあ今からいっぱいしような♪」
「へっ?ちょ、ちょっと待って……んむぅ」
再び唇を奪われ、今度は深く貪られる。その間も毒みかの右手は刑事みかの身体をまさぐっていた。
(結局こうなるんかい……)
内心ため息をつくが、嫌ではない自分がいる。むしろもっと触れてほしいと思っているのだ。
毒みかと過ごす甘い時間はまだまだ終わりそうにない。