ぬくもりすっかり冷え込みだしたこの季節、朝晩の寒さがとても厳しい。そんな今日も、スターレスでの業務を終えて、強い風に当たりながら暖かい我が家に足を進める。
息を吐くたびに白い煙が濃紺の空を舞い、手先は寒さからか赤く色づいている。程なくして恋人が暇をしているであろう家についた、暖かな風呂に入ってアイツの作った飯を食べて1日を終わらそう。今日は少しつかれたから。
「ただいま」
少ししてから眠そうな返事が帰ってきた。
「…おかえり、遅かったな」
「クローズ作業に少し時間がかかったから、今日はカレー?」
「よくわかったな、先風呂入ってこい寒かったろ?」
「寒かったね、そうさせてもらう」
暖かい湯船に浸かり今日の疲れを癒やす、明日も踊るために今日の疲れは今日のうちにやっつけておくことが大切だろう。と私は勝手に思っているけど、踊れたらなんでもいい。
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