B(L)EEP「お前何やってんの」
別に返事が返ってくるとは思ってないけど。
ガラスみたいに脆いくせに自分の2倍近い質量の飛び道具に突っ込んでいったこのバカに、ほんの少しでも反省の意を表明させたくて問いかけた。
「─」
返ってきたのは短いビープ音。「はなしはきいてる」以外の意味を持たない返答だが、まだ自分たちの間ではコミュニケーションが成り立っている方と言えるだろう。
この鬼畜野郎にブチのめされ、3秒の長考の後非常食として連れ回す事を簡単なモールス信号で通達された。
クソッタレマシンは、何処に向かうのか、何をするのか、何故自分を連れて行くのか。その全ての質問に一切の反応を示さずに進み続けた。左手から伸びるグラップルに細い頚部を絡め取られている為に逃げることすらできない。
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