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    nno7_a

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    桐島カンナちゃんと神崎すみれさん多めです

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    新昴の日なので短い小話を一本
    スターファイブ全員出ます⭐️
    イラストはまた仕事が落ち着いてからゆっくり描きます

    もう3月ですよ、信じられません
    月日が流れるのは早い…(by.一郎叔父)

    3月 新昴の日 SS2024年3月23日 新昴の日 SS




    =================

    Kiss me sweet again



     午後公演が終わって小一時間。誰もいない楽屋の片隅で顎を掬われ、唇同士が重なる。ふんわりとした温かな感触。このまま時が止まってほしいと、願ってしまう。
     どちらともなく熱い吐息を漏らして、けれどすぐに離れていく彼の温度。

    「…えへへ」
     ふにゃりと笑う新次郎の顔には、まだ初心さと幼さが残っている。彼自身、これ以上先に進むつもりは無いのだろう。だがこの熱が冷めてしまうのは惜しい。
     そう思うのと同時に、僕は彼の瞳を見上げていた。

     ああ…23cmもの身長差ゆえに、恐らく僕が上目遣いをする形になっている。日頃なら恥ずかしくて仕方がないが、今はそんなことを考える余裕さえない。
     とにかくもう一度、彼の柔らかな温かさを感じたかった。

    「ん……」
     短い接吻。新次郎はそんな昴の気持ちを汲み取ってくれたらしい。
     先ほどよりも少しに長い口付けに、心が高鳴った。「昴さん」と、耳元で聞こえる彼の甘い声。互いの服越しに僅かに触れ合う体___

     ガチャ
     不意に扉の開く音がして、シアター最年少、リカの高らかな声が響き渡る。

    「わっすれっものっ、わっすれっものっ」
    「全く…ちゃんと確認しろって言ったじゃないか」
    「まあまあ、いいじゃないですか サジータさん」
     続いてサジータ、ダイアナも楽屋へと足を踏み入れたところで、新次郎は素っ頓狂な声を上げ、その場に尻餅をついた。

    「ちょっ、何してんだよ!」
    「そ、そそそれはこっちのセリフですっ!」
    「?? しんじろー、なに慌ててるんだー?」
    「大河さん…昴さん…その……」
     新次郎と昴へ、一瞬にして視線が集まる。確実に見られてしまった。ダイアナは頬を真っ赤に染め上げ、「お熱いですね」などともじもじしている。
     別に僕は見られても構わないのだが、堂々としていれば良いものを、情けない新次郎の様子に軽く溜息が漏れる。

    「皆〜! 早くしないとレストラン閉まっちゃうよ!」
     そこへジェミニもやって来て、星組が全員集合した。

    「あれっ? 皆固まっちゃってどうしたの? 待って、ダイアナさん熱があるんじゃ…!」
    「すばるとしんじろーがちゅーしてたぞ!」
    「え"ーーーっ!?」
    「ち、違うんだジェミニ! あれはその、…」
    「違わないだろ!? そういうのはこいつの部屋でやりな!」

     サジータに物凄い剣幕で人差し指を指され、僕は二度目の溜息を吐く。

    「昴は言った……やれやれ、と」

     だが、こんな日も悪くない。
     大切な人の隣で、大切な仲間と隣に居られる今が、幸せだ。



    fin.
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