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    Uhazw1o37Jx0tHW

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    昔拾われた子供がginの懐刀として生活する話

    ⚠️注意⚠️
    男主(BLなし)
    捏造過多だよ!!
    主人公は黒の組織のメンバーではないよ!

    #decn夢
    #decnプラス
    decnPlus

    黒の懐刀と兄貴 あの日、そのガキを拾ったのはただの気まぐれだ。
     ガキを盾にする哀れな男は完全に恐怖で動けなくなってるっていうのに、俺を見るガキの目に恐怖はない。
     銃を突きつけられたにもかかわらず無抵抗で、この世の全てを諦めてような顔で俺を見たガキ。そのくせ、俺に向けられる殺意が込められた目だけがギラついていやがる。
     
     面白いガキだ。
     
     だがこのガキを助ける理由も、道理も、俺にはない。それにこんなクソ施設にいるってことは大方親に売られたか、誘拐でもされたんだろう。んなことでいちいち同情する気もないが、このガキを簡単に殺すのは正直惜しい。
     
    「おい」
     
     気付けば俺はそのガキに声をかけていた。
     諦めと殺意といった真逆な性質を磨けば使えるだろうと、打算でしかなかった。それだけのつもりだったんだが……
     
    ――――――
     
    「――ジャック、いい加減にしろ!!!!」
    「いーやーだーーーー!!」
     
     今日は朝からの仕事はないため俺とウォッカは普段ジャックが1人で住んでいるセーフハウスで体を休めに来ているが、さっきからウォッカとジャックは互いに言い分を譲らず睨み合いを続けている。
     
     いつもの黒スーツじゃねぇ灰色のジャージを着たウォッカとネイビーのハーフパンツにオレンジのパーカーを着てるジャック。俺は、面倒だから適当にウォッカが買ってきたダークグレーのハイネックと黒のジーンズだ。
     リビングのど真ん中で睨み合うコイツらの睨み合いは朝メシのあとからずっと続いている。かれこれ、1時間だな……とチラリと時計を窺っていると先に動いたのはウォッカだ。
     
    「今日という今日は!お前の部屋の掃除をするって言ってるだろうが!!」
    「だ、か、ら!! 掃除なら1人でやるからいいって!!」
    「お前1人でやらせたらいつまで経っても終わらねぇから言ってんだ! はやく、そこ退け!」
    「いーやーだ!!」
     
     さっきからこれだ。いい加減に聞いてるこっちが疲れる。
     はぁーとため息を吐きながらソファーから立ち上がる俺を見るウォッカとジャックは、同時にそれまでギャンギャン騒いでいたのが嘘のように黙る。
     1度キレて愛銃で撃ったのをしっかりと覚えているらしい。俺はそのままジャックの前に立ちフードごとパーカーを持ち上げる。そして、ポカンとしているウォッカに「さっさとしろ」と顎で指示してやれば、ウォッカは「へい! ありがとうごさいやす、兄貴!」と言ってジャックの部屋へと入っていく。
     
    「はっ! ちょ、ウォッカ待ってってば! あーー!! ジンはなして!!」
    「うるせぇ。ウォッカが掃除終わらせるまで大人しくしとけ」
    「それじゃあ、遅いんだって!! ウォッカーーー! 今テレビに繋いでるコード抜かないで! そのゲーム、まだセーブしてないからー!!」
     
     じたばたと暴れるジャックだが、あいにく俺とのリーチに差がありすぎて届くことはねぇ。というか、コイツまた夜中1人でゲームしてやがったな。あれほど、言っておいたにもかかわらず何やってんだテメェはと、黙って睨む俺に気付いて、一瞬だけビクッとする素振りを見せたがすぐに諦めて大人しくなる。
     
    「オレの○リオ〜。あそこまで行くのにめっちゃ時間かかったのに〜」
    「前々からウォッカに言われてただろうが。それを無視したお前が悪ぃ」
    「ぐぅ………なにも言い返せない!!」
     
     そりゃあそうだろうな、と思いながらため息を吐く。
     ジャックをあの日から拾って9年が過ぎた。拾って戻れば、当然ウォッカのヤツに「へ!? は? ガキ!??」と素っ頓狂に叫ばれたのを今でも覚えている。
     最初は無愛想…………いや、感情の表し方すら知らなかったコイツに、あれこれと世話をしてやっていたのはどちらかというとウォッカだった。
     …………なぜ、ゲームに夢中になったのかは覚えてねぇが気付いたら小さなゲーム機を持ってたな。誰だ、渡したのは。
     
    「なぁー、ジンー」
    「なんだ」
     
     今じゃ俺の名前を当たり前のように呼んでやがるコイツがいまだに掴んでいる俺を見上げる。その目にはあの時のような殺意は見て取れない。
     
    「今日はいつまでいられる?」
    「……ウォッカのヤツの掃除しだいだが、17時までだ」
    「ふーん。ならさ、」
     
     そう言ってゴソゴソとパーカーのポケットから出してきたのはハンドガン……の形をしたコントローラー、しかも2つ。
     何も言わないが、俺を見るジャックの目が輝いている。その視線から外し、リビングに置いてあるテレビのなるべく死角になるような位置に設置されているゲーム機を発見し、もう一度ため息を吐く。
     
    「だめ?」
    「………はぁ。仕方ねぇ」
     
     俺の返答に「やった!」と声を上げながら、するりと掴まれていたパーカーを脱ぎ捨ててテレビの電源を入れに行く姿はそこら辺にいるガキとそう変わらない。
     やってることは普通なんてものとは程遠いがな。
     
    「で、どこからだった?」
    「んー、何が?」
     
     惚けた様子で聞き返してくるジャック。
     そもそもコイツが俺やウォッカの言うことを聞かないわけがない。面倒だ、嫌だー、などとほざくが言われたことを放置しておくことはない。部屋の掃除にしても同じだ。
     なのに、コイツはワザとそれをしなかった。如何にも忘れていた、部屋には入らないでくれ!、とワザと演技までした理由が、俺とゲームがしたいだなんてほかの連中が聞いたら目を見開いて驚くだろうな。
     
    「ジンー! 準備できたよ!」
    「さっさと始めろ」
    「オッケー!」
     
     こんなことに付き合ってやるのも悪くないと思っている俺自身に驚きだ。
     差し出されたコントローラーを受け取りTVの前に並び立つ。拾った時は俺の腰にも届かなかったガキが、今は俺の胸の高さまで成長した。身長だけではない。
     この世界で生きていく知識も、身のこなしも、銃の扱いも、殺し方、必要なものは全て覚えさせた……俺の懐刀。
     ウォッカとはまた違う。俺が持つ、俺のための、黒の刃。
     
    「よし、それじゃあ。レッツゴー!」
     
     無邪気に笑うジャックに俺はニヤリと笑い目下にある頭を撫でてやると、ジャックは目を細めてそれを受け入れる。
     まぁ当分はこれを手放すつもりはねぇな。
     
     オマケ
    「……ジン。そっちに、ノーマル4走ってった。対処よろしく!」
    「あ゙? なに撃ち漏らしてんだ。お前、マシンガン持ってるだろうが」
    「やってもいいよ? 命中精度まだ悪いやつだから誤射するけどいい?」
    「ふざけんな。だからさっき、武器屋のところで改良しとけって言ったはずだろ」
    「まだイけると思ったんだよ! ほら、ジンのスナイピングあれば1発ズドンじゃん!」
    「……………………何やってんですか」
    「「バイ○ハザード」」
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