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    折衷(せっちゅう)

    @Sqeel21

    合成音声の絵描いてる。落書きと腐向けしかないぞ

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    POIPOI 46

    書いてるうちに方向性が変わった🩺✏️
    ※腐向け

    🩺✏️ クリームソーダーを飲みに行かない関係「疲れたときには甘いもの取りたくなりますよね〜例えばクリームソーダとか!前とある喫茶店で飲んだらとても美味しかったんで、今度一緒に飲みに行きませんか?」

    いやこいつ行く気ないのに何言ってんだと疲れていたDr.誰かは怪訝そうに思った。

    今日も突然来て話す黒井にDr.誰かは仕事しながら適度に聞き流していた。
    黒井は今回以外でもなにかとDr.誰かを誘うことが多いが実際に行われたことは一度もない。
    Dr.誰かは行く気がない。それだけの理由だった。
    それを分かってる黒井が毎度行われない約束を持ちかけてくることにDr.誰かは不思議に思っていた。
    それと鬱陶しいとも思っていた。

    「…君、甘いもの好きだっけ?」
    「徹夜の張り込みとか一仕事終えたなーってとき結構食べたりしますよ。最近ではスタバとか行きますし」
    「似合わないね」
    「ひどい!記者たるもの流行には疎くてはいけませんからね。取材もかねて飲むようにしてるんです!」

    仕事してます!っと自慢げにドヤ顔する黒井にDr.誰かの眉は下がり、ため息をする。

    (仕事熱心主張するならこの現状を見て忙しいって分かるだろ早く帰れ)

    普段なら雑談をしたあとに暇があれば、黒井を刺したり、殺したり興じてるのだが、ただいまDr.誰かの仕事量はてんこもりである。
    作業机には書類やら道具が積んであり、やってもやっても終わらない仕事にDr.誰かはうんざりしていた。

    「そんなに忙しいのなら今日は休んだらどうだ?私もいつも忙しいから休める時に休むのが大切だと思ってるよ」
    「先生も大変そうですもんね〜休むのも大事ですが糖分補給も必要ですよ?頭使うなら特に!」

    (通じてない…いや、こいつわざとスルーしてるな!)

    空気を読まないのは揶揄ってるのか嫌がらせか。黒井の真意は分からならさに疲れていたDr.誰かはイライラした。

    「仕事が早急に終わったらそのスタバのふらぺちーの?でも飲むさ。長い呪文で注文してやる」
    「先生行ったことないですよね?サイズすら言えないでしょ」
    「言える言える。早く仕事が終わればLLサイズでもビッグサイズでも飲むさ」

    「全然違いますよ」とツッコむ黒井にムッとしながらもDr.誰かは「君は長い呪文で注文できるのかよ」と言い返す。
    黒井は自慢げにこう言う。

    「もちろん!私は好みのカスタマイズを注文してますよ!」
    「うわ…」
    「なんで引いてるんですか!?「すごい自分のこだわりあるだね」って褒めるところでしょ!?」
    「私がそれで褒めると思う?」
    「…しませんね」

    分かってるくせにわざわざなぜ言うのか?
    黒井のこういうところが一番Dr.誰かにとって理解できないことだった。
    黒井は咳払いして話を戻そうとした。

    「先生はメニューが分からない店ではなく喫茶店でクリームソーダーを頼んで飲むところから始めましょうよ」
    「なにを始めるんだ」
    「美味しいですよ?炭酸と人工甘味料が喉を爽やかにし、甘いバニラアイスがあなたの疲れを癒します」
    「そうか。分かった」
    「行く気になりました?」
    「今から作ろう」
    「は?」

    黒井の胡散臭い笑みが崩れる。Dr.誰かは疲れていた。そこまで言うのならここで作れば良いじゃないと考えがぶっ飛ぶほどに。
    Dr.誰かは椅子から立ち上がり立ち上がり、廊下に向かう扉へスタスタ歩いて行く。

    「ちょっと作ってくるから待ってなさい」
    「ええ〜…?」

    出て行った扉を見ながら黒井は小声で「そう言うことじゃないんですけど…」と呟いた。







    10分経ったあと、Dr.誰かはグラスを二つ両手で持ちながら部屋に戻ってきた。

    「うわぁ!最初作ると言った時は正気を疑ったんですけど本当に作ってきたんですねぇ!」
    「失礼だな」

    グラスの中身は炭酸ジュースの上にスプーンで器用に盛り付けられている。黒井が言っていたクリームソーダーと言われるものだった。
    黒井は子供のように目を輝かせて「先生の手作り?!」「私のために?!!」「すごい!」とテンションが上がっていた。普段見ない黒井の表情に驚きながらもDr.誰かは黒井の前にグラスを置く。

    「美味しそう〜ってあれ透明ですね?」
    「サイダーしかなかった」
    「先生バニラアイス食べるんですね」
    「いや私が買ったものではないよ」
    「…飲んで大丈夫ですか?」
    「大丈夫だよたぶん」

    「ストローとかスプーンありませんか?」と黒井に聞かれたため、Dr.誰かは机全体を見回す。するとコンビニでもらえるスプーンを発見した。

    「はい」
    「もうちょっとおもてなしして下さいよ」
    「うるさい。さっさと飲まないと溶けるぞ」
    「…はーい」
    「これ飲んだら帰れよ」

    黒井はスプーンにアイスとサイダーをすくい、口に入れた。メロン味ではないが炭酸の触感とサイダーの甘さとバニラ味の甘さが混ざった味を感じた。

    「これはこれで美味しいですねぇ」
    「そうなら良かった。これ飲んだら本当に帰ってくれよ」
    「流石にそこまで言われたら帰りますよ…。先生。また良かったらクリームソーダー作ってくれませんか?」
    「気が向いたらね」
    「約束ですよ?言質取りましたからね?」
    「こわ」 
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