今夜、アップルヒルズでアカデミーを卒業する年の夏、今年はアカデミーの先生が引率することが決まったらしい林間学校のメンバーにリーダーとして選出された。他のメンバーは下級生たちで見知った顔はなくてどうしようという気持ちと、下の子たちばっかりでみんな初めての林間学校なんだからわたしがしっかりしなきゃと言う責任感が胸を鬩ぎ合っていた。場所は勿論、思い出深いキタカミの里。思えばあの夏の日以来訪れることのなかったあの場所に変なときめきやら緊張感で出発の日までなかなか心が落ち着かなかった。それもそう、数年ぶりに彼に再会することになっていたからだ。
あの夏の日、急速に距離が縮まり仲良くなってでもあの出来事で遠因だろうけど、傷付けてしまってギクシャクすれ違ったまま別離して。けれども交換留学で訪れたブルーベリー学園で再会して、バトルを通してようやくわかりあえた。そこからもう一度友達として始めることが出来たことが一番嬉しかった。
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