お祝い日は、そうこなくっちゃ!「本線、開業日おめでとうございます…!」
「いずみ野も新横もありがとう。僕はマメな部下を持って幸せものだなぁ」
お祝いの言葉とプレゼントを受け取った本線は、咲いた花のような笑顔を浮かべる。
「あの……」
「どーしたの、新横」
「直通運転が増えたことによって、皆さんからもお祝いされたんですか?」
そうだね、と一言置いて話し始めた。
「ありがたいことに、色んなひとから貰えたよ」
いずみ野も嬉しそうにして、更に尋ねる。
「七直って聞いてますし、凄い数ありそう」
「ものだったり言葉だったり、ひとによって色々違うのが面白かったから、後でみんなで話したいね」
本線は口を閉じた笑顔に切り替えて、最後の仕上げと言わんばかりに宣言する。
「よーし、後はラスト・相模さんから貰ってこなきゃ!」
「あっちょっと――」
二人が声を揃えて言った瞬間には、もう飛び出してしまっていた。
「まぁ、やっぱり本線はこうでないとな」
「相模さんのこと、よっぽど大事なんですね」
いずみ野と新横浜は笑いつつ、走って消えていく本線を見送ったのだった。本線が祝われた証の話を聞いたり、贈り物が見られたりするのを楽しみにしながら。