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    架窓 那菜

    @kamado_nana

    かまど なな と読みます。
    CP or NotCP、組み合わせも
    全てまちまちの青鉄二次話置き場
    めぐみた・めぐなんに強い幻覚を見がち
    たまに違う作品もあるかも

    ◆前名義で書いた話(アーカイブ)
    https://writening.net/page?5rPbdc

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    架窓 那菜

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    SO+I◆直通運転ごと切られた経験のある二人のお話。

    #青春鉄道
    youthRailways
    ##NotCP

    あの時遠くに行けてたら 今日は暖かい春の陽射しと気温。三田は休憩でとある川原に座っていた。誰も来ないだろうと思っていたら、思わぬ誤算に遭う。
    「あれ、三田さんじゃないですか! お隣すみませんね」
    「お、おい! 勝手に……」
     誤算の正体は相鉄で、程よい距離に腰掛けた。暫くはのんびり天気の話とか春だとか話していたが、やがて川の流れる音と風の音だけが二人を包む。
     先に裂いたのは、相鉄のほうだった。
    「三田さん、どーですか。直通が増えて」
    「どーもこーも面倒ごとが増えてしゃーねぇ」
    「まぁでも確かに、ここまで賑やかになるとは思わなかったですね、僕も」
     背景は違えど、直通を切られたことならある相鉄と三田。本来ならばあまり深くは語りたくないだろう。
    「実は、お相手のことをよく知りたくて勉強してて、三田さんの過去も知って」
    「――で、可哀想ってか?」
     嘲笑うかのような三田に対し、相鉄は真剣な面持ちだ。
    「いえ、違いますね。だって、僕も昔に止められたことありますんで、ホントに申し訳ないですけど仲間がいたんだなって思いました」
     同情かと思いきや、三田の知らない相鉄の過去。返す言葉を失くしていると、相鉄は明るくお礼を伝えた。
    「直通に関しては僕以上のトラウマがあるのに、繋がってくれてありがとうございました」
    「おい、お前だって」
    「僕は大丈夫です。だって時代のせいですから。それに、もしあのまま繋がっていたら今とは違う未来があったわけで、今のような賑やかな平和はなかったかもしれない」
    「たられば言ってもしょーがねぇよ」
    「そのたらればも面白いじゃないですか。じゃ、僕は戻りますね」
     強がりではなくニコッと笑って、その場から軽く走っていってしまった。
    「俺も、ボーッとしてらんねぇな」
     三田のほうもゆっくりと立ち上がり、前を向いていた。
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