星空と 冬は夜空が綺麗だから、帰り道は少しだけ夜道を歩いた。彼の言う通り、ビルの輝きの隙間からでも星空がはっきり見えたような気がした。
今日は珍しく少しだけおしゃれなレストランで夕食を食べた。おしゃれなレストランは、メニューの量を増やすのが大変でなかなか行かない。それでもたまには普段と違うことをしたくて、予約をとったのだった。
「ニコ、あの量でごはん足りた? 三人前くらいしか食べてなかった気がするけど」
「足りないけど、あの店ではあれが限界だった。頼みすぎても迷惑だし。」
「それもそうか。ウエイターさん、最後の方の注文で笑顔引き攣ってたもんね」
セイジは笑いながらこちらを見た。
「星空、綺麗だね」
「セイジ、星空好きだよね」
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