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    nebu_fu_5725

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    nebu_fu_5725

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    第三者目線と風景の描写のリハビリ。
    語彙の引き出し貧弱なので、できる限りわかりやすい言葉を使ってどこまで風景がかけるかに挑戦中。

    …桜関係ない…あれ?

    #五夏
    GoGe
    #腐術廻戦
    theArtOfTheRape

    no title桜の開花宣言が出されたのはつい先日のことだ。

    桜が咲いたからとはいえ、まだ頬にあたる風には冷たさが残っている。

    「さすがにまだまだ入りたいとは思えないね」

    ザザァ…と引いていく波間を見つめながら目を細める夏油の後ろで五条はふっと顔を崩した。

    「なに?オマエ泳ぐ気だったの?」

    「だって、せっかく海に行くなら足くらいはさ」

    「えー俺濡れるのパスー」

    いつもの軽い調子で、べぇっと舌を出したあとにすぐに真剣な顔になった五条にうっすらと違和感を感じたのだろう、夏油は眉を顰める。

    「どうした?…悟?」

    「いや…」

    ああ、この感じは何を問うても歯切れの悪い返答しか返ってこないと判断したものの、体調が思わしくないのではないかなどと心配をしてしまうのは所謂夏油の母性本能というものなのか…

    そのまま2人で海岸を歩きながらくだらない話をいくつかしていくうちに日も傾き、風も少し強くなってきていた。

    堤防の階段に腰かけ海を見つめると、オレンジが波間にキラキラと反射して眩しい。

    「夕日と海ってなんでこんなに合うんだろうねぇ」

    サンセットビーチなんて響きは似合わないが、水平線に沈んでゆく太陽はとても趣があって、夏油はほぅ…とため息をついた。

    「なあ、傑」

    「ん?」

    ゴチッ

    めちゃくちゃいい雰囲気をぶち壊す、音。
    そして何が起きたのか一瞬、2人の瞼の裏には星が飛んだ。

    「ーーーーーっっっ!!」

    「ーー、いぃぃってぇぇぇーーーー!!」

    もはや不意打ちすぎてどこが痛いかわからない。
    状況を理解できないまましばらく互いに悶絶する。

    「いや、なんで!なんでそんな近いの!悟!!」

    「いや、オマエだろう!そんな体ごと俺のほう向くか、普通っ!!」

    ぎゃいぎゃいと一通りモメたところで、どちらともなくふっと笑みがこぼれた。

    「あーあはは…もうほんと痛すぎて涙出た…」

    「あはは、やべー…お前めっちゃ石頭じゃん」

    「ふふ、悟に言われたくないよ」

    気がつくとそろそろ太陽も水平線に半分ほど隠れてしまい、夜の闇がすぐそこまで来ていた。

    「「…帰るか」」

    ハモった声にまたふふっと笑いあって、海岸を後にする。
    来た時よりも二人の肩は近く、後ろでは相変わらず波の音が静かに響いていた。


    end


    「そういえば、なんだったの?」

    「え?(キスしたかったなんて言えない)」

    「私の事呼んだじゃん」

    「え、…あ、いや、わ、忘れたわー(赤面)」

    「…そ、そう…(察し赤面)」
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    kaoryu12273

    PROGRESS3~6月に出すかもしれない話の冒頭です。
    相変わらず記憶なし×ありの転生。
    舞台はずっと未来かもしれないこの列島の何処かです。
    もし一言でもあれば、こちらから!
    https://wavebox.me/wave/3vwvg0bho3p7xq56/

    イベント中に増えるかもしれないし、Xで連載をはじめるかもしれません。
    いつか一緒に 昨日知り合ったばかりの男は不思議な家に住んでいる。
     階段は外付けで、外壁は淡いミントグリーン、幼児が積み上げた積み木のように、少し凹凸のある三階建て。
     雨ざらしになっているせいか、ところどころ塗装が剥げていて、鉄さびが滲み出ている頑丈そうな階段を昇りきると、何もない屋上に辿り着く。本当に、何もないわけではない。洗濯物干しと台風でもきたら吹き飛ばされそうなプラスチックか何かでできている白い椅子が一つ、ぽつりと置かれていた。
     朝焼けも夕焼けも似合いそうな建物は、だけど北向きの路地に建っていた。周囲も家屋に囲まれているから、反対側がどうなっているのか、一見するだけではわからなかった。
     悟は目に付くあたりがどうなっているのか、その区画をくるくると歩いていた。平均よりもずっと長身の背丈を活かしても、やっぱりその内情は伺えなかった。
    2072

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