無題「お誕生日おめでとうございます!これを。あなたのために作りました!」
アルが青いリボンの包みを抱えていそいそと俺のところにやってきた。
「アル、ありがとう。開けてみていいか?」
「ええ、もちろん!」
俺はブルーのリボンをほどいた。
箱から出てきたのはアルをかわいい感じにデフォルメしたぬいぐるみ。
よく見ると縫い方がいびつでチラリとアルの手を見るとあちこちに絆創膏が貼られいる。
「アル、これ自分で縫ったのか?」
「ええもちろん!あなたに差し上げる物、心を込めて私が縫いました!離れててもいつも寂しくないようにと」
アルは満面の笑みを俺に向けた。
ふと、俺は考えた。
「ちょっと待てよ。アルの作ったものだ、変な機能が盛り込まれているんではないか?」
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