💐総エフ子リオ総選挙エフラム×子どもリオンになる前提。
エフラムは最初から子リオンのことめちゃくちゃ大切にしてるし、同い年くらいの英雄たちが自身の幼少期含めたくさん居るから友達もいっぱい作ってほしいと思ってる。
子リオンにとってはエフラムは近所のかっこよくて優しい憧れのお兄さんポジション。
他のエフラムたちもそうなんだけど、総選挙エフラムが一番落ち着いてる雰囲気があるから誰よりも懐いてるかもしれない。
好きになるのも時間の問題ですよ。
憧れが好意に変わるのもありそう。
大きくなった自分(愛の祭衣装リオンとか)がエイリークのことが好きなんだろうことは見ててなんとなく察してて、でも今の自分は?と考えた時に真っ先に思い浮かぶのはエフラムの方で…みたいな葛藤や悩みは抱えてほしい〜!
意識するとエフラムの顔を直視できなくなるわ体温が上がって顔が赤くなるわ、焦って上手くお話できなくなるわで散々なことになる。
男の子同士だし、年齢差もある。エフラムはもう王様だから元の世界にお妃様が居たかもしれない。そもそも、思いを告げたところでエフラムを困らせるかも。
とか色々考えて言わないでおこうと思ったんだけど、アスク王国への協力が終われば元の世界へ戻るとき記憶は引き継がれないし、二度と会えなくなることを聞いて迷いが出る。
失恋覚悟での告白は怖い、けれど伝えられないままはきっと後悔する。例え記憶をなくしても心のどこかで引っかかる予感がする。
小さい体でめいっぱい悩んで、聖杯🏆リオンに相談することにした。
リオンは子リオンの話に最初だけ驚いたけどすぐ納得する。エフラムに惹かれる自分、納得しか無かった。
「エフラムを想って我慢する心は立派だけれど、君自身が後悔しない選択をしたっていいんだよ。ここはグラドでもルネスでもないんだから」
大きくなった自分に言われて(そうなのかな…?)て少しだけ前向きに考え始める。
ちょうど愛の祭で感謝を伝えるイベントだったので、愛の祭💐エイリークから花をいくつかもらう。と、ちょうど戻ってきた愛の祭💐エフラムからもお花をたくさん渡されてわたわたしててほしい。
「兄上、リオンが持てませんよ」
「ん?それもそうか」
とか言ってまだ渡そうとしてた分を渋々引く💐エフラム。
「あの、ありがとう!」
慌ててお礼を言うと、💐兄妹がにっこり笑って頭を撫でて立ち去る。
こんなにお花を貰ってしまった…とベンチで包み紙にまとめてると、色とりどりの花束を抱えたエフラムが来る。
立派な花束から小柄で愛らしいリース状のものまで、あらゆる花、花束を貰っているエフラムを見て(大変そう…やっぱり渡すのやめておこうかな…)と負担を考えてしまう子リオン。
「リオン、ここに居たのか」
「エフラム…お花いっぱいだね」
「まあ愛の祭だからだろうが…。とはいえ、感謝されるのはいくつになっても嬉しいものだな」
そう言って目を細めて笑う姿見て子リオンの心臓ぎゅーってなってほしい。かっこいい。
花を並べている方とは逆側の子リオンの隣に座って手元を覗き込むエフラム。
「お前もたくさん貰っているな」
「あ、ううん…これは違うんだ。僕がエイリークにお願いして分けて貰ったお花で…」
「エイリークに?誰かに渡すのか」
「あ、えっと……」
父を始め、同い年ぐらいの頃の双子やその友人兄妹。大きくなった自分にもあげたい気持ちはある。
なにより最もあげたい人は目の前に居て…でも今伝えるのは憚られた。
「…色んな人に渡そうかなって」
まさか全部をエフラムに渡すわけにはいかないだろう。ただでさえ人望が厚い男なのだから、きっとこの後も貰う量は増える一方だ。
それに、素敵な花束の中に埋もれてしまう自分の花を見たくない気持ちもあった。ここ子リオンの人間味Point。
「そうか。みんな喜ぶだろう」
「そうかな…?そうだといいなぁ」
エフラムも喜んでくれるかな…?と微かな期待が浮かぶ。
「もちろんだ。それと、これは俺からお前に」
「えっ…」
子リオンに淡い青色と白中心の草花でまとめられた小さな花束を渡すエフラム。
「大きいものを渡そうかとも思ったんだが、重くなるからな…それに、お前にはこっちの方が似合うと思った」
ブルースターにスターチス、かすみ草に白妙菊など、小ぶりで可愛らしい印象の花が多い。手元の花束を大事そうに見つめて、ほんのり頬を染めた子リオンが照れくさそうに笑う。
このエフラムは伝承や💐よりも歳を食っているのである程度贈り物を選べるくらい成長してる。王様歴一番長い(という前提)ので。
「ありがとう、エフラム。ふふ…きれいだね…きみの瞳の色みたい」
これは子リオンの素直ゆえの無自覚殺し文句Point。
想い人が自分のために選んでくれた花々が煌めいて見える。しかも、その人の目の色のように美しい青色の花だ。舞い上がらない方が難しい。
そっと香りを嗅ぐ姿があまりに神秘的で、エフラムは思わず子リオンの白くまろい頬に手の甲を滑らせてほしい。欲が出た。
「んっ……あの、エフラム?」
指をすべらせて横髪を耳にかけて小さく形の良い耳の裏を指先で擦ってほしい〜!
くすぐったさでピクッと肩が震えちゃう子リオン。
「いや…ここに花を挿しても似合いそうだな、と」
「お花?」
「ああ。それこそ大きくてもいいかもしれないな」
そう言って白いアネモネを取って一輪耳にかけてやる。
「……変じゃない?」
淡い浅紫の髪に白い花が映えて当然のように似合うし、エフラムから貰った花束で口元を隠すようにしながら、耳の先まで真っ赤にして上目遣い(無自覚)で伺ってくる姿に息を呑む。
「ああ。……綺麗だ」
本心から告げるエフラム。
羞恥に瞳を潤ませて、歓喜で目を細めて照れる子リオンの姿は年齢に見合わない匂い立つような色気があった。
「あ…あのね、エフラム…今日の夜、お部屋に行ってもいい…?」
「今夜か?構わないが…」
「ありがとう」
やっぱり渡したい気持ちが勝って勇気を出す子リオン。
その後一旦別れて部屋に花を持ち帰る。
夜になるまでに総選挙エフラム以外のあげたい人には配り終えてそう(それでもそこそこの量ある)
「これかな…これも似合いそう」
色とりどりの花々をまとめてはみるものの雑多になりがちでうーんと迷ってしまう子リオン。
ぱっと見えた限りの花束たちはどれもセンスが良くて美しかった。比べて、自分のものではエフラムは喜ばないんじゃないか、と自信がなくなっていく。でもあげたい。
ベッドの上でしばらく考えて、結局エフラムに似合うと思った大きなお花を数輪組み合わせて持っていくことにした。シンプル・イズ・ベスト。
丁寧に包んで細いリボンを結わう。子リオンは手先が器用なのでこれくらいなら簡単にできるといいな。
「リオンか。待ってたぞ」
「夜遅くにごめんなさい…」
「構わないと言っただろう」
エフラムの部屋の扉をノックすると快く招き入れられる。鎧を脱いでラフな格好のエフラム、胸板や腕なんかのしっかりと鍛えられた筋肉の厚みがいつもよりわかるから子リオンはドキドキしちゃうな。
子リオンも上着の布は脱いで黒タートルネックに下はゆったりしたズボンだけなので、体が薄くてめちゃくちゃ心配になるエフラム。
「それで、どうしたんだ?」
「あ、あのね…これ、エフラムに」
ベッドに腰掛けて尋ねるエフラムに、後ろ手で申し訳程度に隠していた綺麗なヒマワリとガーベラの花束を渡す。
「エイリークたちに他にもたくさんお花を貰ったけど、エフラムに似合うのはこれかなと思って…」
「お前が選んでくれたのか?」
「…うん」
「そうか。ありがとう」
青碧色の長い睫毛に縁取られた目を伏せて花束を見つめるエフラムの表情がとても優しげで、頬に熱が集まる子リオン。
「ぼくの方こそ、その……いつもありがとう」
花束を受け取って貰えたことが嬉しくて安心したように微笑む。その後エフラムの大きくて温かい手で慈しむように頭を撫でられて心臓バクバクになってほしい。
「枯れるのが惜しいな」
「じゃあ押し花にするのはどうかな?母上がよくやってるのを見たよ」
「押し花か…こっちの小さいのはともかく、大きい方を挟める本はあるのか…?」
「あ、そっか…ううん、ドライフラワーならどうだろう…?」
魔法でどうにかできるかな、と考え込んだ子リオンを見つめるエフラム。
「……リオン」
「?なぁに」
「他になにか、言いたいことがあるんじゃないか?」
「っ……!」
エフラムの強い眼差しに足が竦む。
確かに告げたい思いはあるけれど、花を選ぶことに苦心していたせいで心の準備は整っていないし、失恋の可能性も消えていない。
「あ、えっと…その…」
目に見えて狼狽える子リオンを見て、そっと腕を引いて抱きしめるエフラム。
「ゆっくりでいい。今言えないなら、また次にでも教えてくれ」
って言いながら背中を優しく叩いて宥めてくれる。安心するけどもっと好きになってしまうし、ドキドキとトキメキは止まらない。密着しているせいでバレてるんだけど。
「え、エフラム…あのね…」
「うん」
「ぼく、その……エフラムのことが好きだよ」
ついに言ってしまった。面と向かって、なんて言えるわけがない。
抱きしめてもらっているのをいいことに、エフラムの肩口に額を当てて懺悔するように呟く子リオン。
「ごめんなさい…断っていいから、ぼくのこと嫌いにならないで…」
震える指先で服を掴んでくる姿が痛々しくて、更に強く抱き込んで小さな頭に頬を擦り寄せる。
「嫌いになるわけがない」
「……でも、せめて大きいぼくの方がよかったよね?」
「年齢は関係がないな。俺のよく知った姿のリオンも、元の世界では見たことのない時分のお前も、どちらも好ましく思うぞ」
そう言いながら不安そうにしている子リオンの目に浮かんでる涙を指で拭ってほしい〜。
「…お前の気持ちが本気なのであれば、俺も本気で応えなければと思う。少しだけ時間をくれるか?」
「うん…」
「ありがとう」
頷いた子リオンの頭をくしゃくしゃに撫でるエフラム。小さく声上げながら満更でもない子リオン…こういう触れ合いずっとやっててほしい。
「さて、今日はもう遅い。良ければ泊まっていくか?」
「えっ!い、いいの…?」
「面白いものは置いてないぞ」
まさかのお泊り許可。一人でお泊り自体をしたことがないので無邪気にワクワクする子リオンと、目を輝かせる姿に微笑ましいなと思ってるエフラム。
もちろんベッドは一つしか無いけど、子ども一人増えるくらいならくっつけばどうにでもなる広さ。
寝物語にルネスの歴史や伝統について教えたり、子リオンからの質問に答えてやったりするかもしれん。
このエフラムはもうちゃんと歴史を学んでいるので。
「お泊りって楽しいね。それに、寂しくない」
ってエフラムの腕を枕にして(最初は慌てて断ったけどそこそこ強引にされた。温かくて落ち着く、と後日子リオンは恥ずかしそうに語る)嬉しそうにしてる。
ヴィガルド様は深夜まで仕事をしていて一緒に寝たことがなさそうだし、十歳を目前にして独り立ちのためにと母とも部屋を別にされてたりするのかな〜と。
「本当は父上と母上と一緒に寝てみたかったけど、わがままを言って困らせたくなかったし……みんなに余計な心配をかけたくなかったんだ」
ぼくは皇子だから、と子リオンは言う。悲しいかな、聡明故に空気を読めてしまう子ども…。
「ぼくね、エフラムとこうして一緒に寝るの好きだな…」
って眠りの淵のふにゃふにゃな声で呟いて小さく寝息を立て始める。
さらさらの髪をゆっくり梳いてやりながら、体冷やしたり落ちたりしないように抱き寄せて眠るエフラム。
次の日の朝起きたらエフラムの胸にくっついて寝てるし、腕に囲われてる状況にびっくりするし赤面する子リオンは居る。
慌てて顔上げると驚いた顔のエフラムと目があってしまって咄嗟に声が出ない子リオン…目に見えてうろたえてる。
まあ起きて隣に好きな人居たらびっくりするわな。
「お、おはよう…エフラム…」
「おはよう。よく眠れたか?」
「うん…」
って穏やかだけど心臓バクバクしててほしい。