masasi9991 @masasi9991 妖怪ウォッチとFLOとRMXとSideMなど平和なのと燃えとエロと♡喘ぎとたまにグロとなんかよくわからないもの ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 413
masasi9991☆quiet followDONE寝起きのゼロクスちょっとシリアス ##RMX ##ゼロクス 夢を見ない「ゼロ! いくら休日だからってこんな時間まで寝てるんじゃない!」 レプリロイドも寝言を言う。特に、ゼロのようなスリープモードからの移行に時間がかかるタイプだと顕著だ。 任務中の一時休止からの起動は早いのに、休日ともなるといつもこれだ。この柔軟性の高さも、性能の高さの一つでもあるんだろうけど。「まだ……朝じゃ、ない」「そうだね、もうお昼だ」 さっきからこの調子で、オレはずっとゼロの寝言と会話している。 休日だからどこかへ出かけよう。休みの間に買い出しに行かなきゃいけないものもある。なによりそれが、日々の忙しさの息抜きになる。 だというのにゼロは起きない。一度起きればテキパキと動くんだけど……というより割と短気で大雑把だから、行動はかなり早い方なのに。休日の朝だけはどうしても起きない。「何かいい夢でも見てるのかな」「……ああ」 やっぱり半覚醒状態のまま頷いた。 目を閉じて、ベッドの中に沈んでいる。柔らかなクッションのマットレスに横たわり、物理的に外気と光を遮断する薄手のブランケットに包まれている。これはメンテ用のポッド・ベッドじゃない。もちろんゼロの自室にはそれも置いてあるのだけれど、これはそれとは別に、ただ身体を横たえるだけ――もうひとつ用途はあるが――のベッドだ。 こういった、ただ快適性だけを求めた製品が一般的なレプリロイドにも普及し始めたのは最近のことだ。といっても、もう数十年くらいになるのか。機械の身体の合理性だけではなく、個々の意思や思考といったものが重視されるように世界が変わってきたのは、どこか不思議だけどきっといいことだ。「質問しておいてなんだけど、君は夢を見るんだな」 何となくぼんやり呟いた声は、半覚醒状態のゼロには聞こえなかったらしい。返事はない。ただ、ブランケットの中で少し身じろぎをした……寝返りを打ったから、それが返事だったのかもしれない。「どうしても起きないか」 ため息、それから諦めて、オレもベッドに上がることにする。とはいえ外出するつもりで着替えてしまったから、一緒に眠るのには抵抗がある。間を取ってベッドの縁に腰を下ろす。 無理に出かけなければいけないほど、重大な用事があるわけじゃない。ただ……。 ゼロが自室にベッドを置いたのは意外だった。確か、それが普及し始めてすぐのことだったはずだ。元々メンテすら面倒臭がるような性分だ。つまり自分の身体を気遣うのが苦手、ということではないかと思う。そんなゼロが、肉体の快適性のためだけの製品を受け入れ、求めたというのが今となっても不思議だ。 平時はほとんど使わない。オレたちイレギュラーハンターにとっての平時というのは、イレギュラーとの戦いの最中にあるということだ。事件が多く、気が抜けない日々にあると、ゼロは自室でもベッドを使わない。メンテ用ポッドに入ることも、スリープモードに一時的に入る時間すらも惜しむ。 つまり、休日というものがちゃんと存在して、ゼロがベッドで寝坊をしているというのは、ここ数十年の間の平和の象徴でもあるわけだ。 少なくとも、オレにとってはそうなる。だからこうしてゼロを起こしに来ることも、悪くはない。「どんな夢を見てるんだい」 ただそればかりが気になる。 枕の上のゼロの横顔を見たくなって、ブランケットを少しずらした。閉じたままのゼロの瞼が光に反応してわずかに動く。すると瞼のふちに整然と並べられた金色のまつげが白く光りながら小さく震える。同じようにシーツの上に広がる金色の髪も、既に真昼の明るさを反射してキラキラ光った。 綺麗だ。なんて穏やかで、素晴らしいことだろう。 そう思うと同時に、眠るゼロへ抱く感情が、不安や疑念の影の中にあることを急にはっきりと認識した。 ぼんやりしたそれから逃げ出すように、窓から差し込む光に照らされたゼロの頬にそっと手を触れる。「今は、お前が起こしに来る夢を見ていた」「それは夢じゃなくて現実だよ」「わかっている。冗談だ」 また寝言と喋っている。いや、やっと起きたのかな? 光の中を覗き込むと、ゼロの瞼は半分、瞬きを繰り返しながらゆっくりと開いている。「こうして目を閉じていると、夢を見ないで済むんだ」「夢を見ない?」「そうだ。俺はどうにも、夢見が悪い。メンテナンスのためにスリープモードに入ると、記憶領域の最適化のためかかなり――支離滅裂な夢を見る。だがここでなら、それを見ないでいられる」「どんな夢なんだ」「昔の……いや、かなりどうでもいい内容だ。よくわからない記憶が多い。それが面倒なんだ」「そうか」 と、話しているうちにゼロははっきりと目を覚ましたようだ。頬に触れていたオレの手を突然握り返して、胸のあたりへ引き寄せる。「夢にまで妬いてくれたのか?」「は? 何を言っているんだ」 ニッと笑って妙なことを言う。びっくりして呆れていると、握った手が更に引っ張られて、ベッドの上に倒れ込みそうになった。 そっか、そういう魂胆か。「もう昼だぞ。いい加減起きるんだ! 一緒に寝たりなんかしないからな!」「むしろ昼間から寝たっていいだろ?」「ゼロ!」 互いの手を引っ張ってもみくちゃになって、結局ベッドの上に転がる。ゼロの体温が移ったブランケットの中が温かい。だけどその誘惑に打ち勝って、どうにかベッドに腕を付いて上半身を起こした。「はぁ。せっかくこんなにいい天気だってのに」「お前が起こしに来るなら天気なんかどうでもいいが」「そういうことじゃなくてさ」 はぁ、と今日何回目かのため息をつく。オレの腕の下で、ゼロはまだベッドに横たわって、オレを見上げている。ちゃんと両目を開いて、笑っている。眠ってなんかいない。「オレが夢に嫉妬するって、どういうことなんだよ」「ああ、それなら心配するな。こうしているとお前の夢しか見ないさ」「答えになってないじゃないか」 寝言みたいな甘いセリフを口にしながら、ゼロの腕がまたオレの背中を捕らえようと伸ばされる。どうやって抵抗しようか、どうやってベッドから引きずり出そうか――と柔らかいシーツを握りながら思案した。【了】Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow masasi9991DONE道タケ漣のキスの話二人ですること 今日のコイツは見るからに機嫌がいい。一体何があったんだ? ……どうせ、些細なことだろう。昼に食った円城寺さんの弁当が、ウマかったからとか。いや、円城寺さんの弁当は大抵ウマいけど、今日は俺とコイツの好きなおかずがたくさん入っていた。 そういうのだけで、あんだけ上機嫌になる単純なヤツ……は普段よりも文句は少な目、騒がしさは上で、円城寺さんの買い物にも付き合って荷物持ちをさせられ、円城寺さんのアパートに着いてからも食材や日用品の収納の手伝いのためにそう広くないアパート内をあちこち行き来していた。円城寺さんの後ろにくつついて。まるで飼い主の背後をちょこちょこと着いて回る犬みたいだ……と見てて思った。 「タケル、漣。午後からずっと家のこと手伝ってくれてありがとうな」 1704 masasi9991DONE膝枕したい道タケ漣デカくてやわらかい「いつも、してもらうばっかだろ」 「あん?」 「お返しにこっちからできねぇかって話だ。……オマエはそんなこと考えねーか」 「らーめん屋がやりてーっつーからやらせてやってるだけだ。オレ様はカンダイだからなァ……その、ヒザマクラっつーやつも」 「そうか」 畳に胡座かいて座ってるチビがオレ様を見下ろしてフッと鼻で笑った。意味わかんねーからムカついてその喧嘩を買ってやろうかと思ったが、メンドクセえ。寝転がったままチビの言ってたことを考える。 ヒザマクラ? ヒザっつーか、太ももをマクラにするやつ。よくらーめん屋がやってる。 らーめん屋の太ももは枕としてはそれなりに悪くない。らーめん屋の暑苦しい体温も寝るのにはちょうどいいし、頭や背中を撫でてくる手がそこにあるのもいい。つまりらーめん屋が勝手にやってりゃいいんだ、そういうのは。 2159 masasi9991DONEおやすみの前の道タケ漣一番いい場所「しまった。あれを忘れてた」 さあ電気を消して寝ようか、という瞬間に急に思い出して布団を出た。タケルが「え」と呟いた。漣は、「ハァ?」だって。二人ほとんど同時に。 あれ、っていうのはあれだ。大した用事じゃない。しかし寝る前に片付けておかないと、明日朝起きてからだと……。ともかく大したことじゃない。布団を出て、台所に立ってやり残したことをすべて片付けた。ものの十分ぐらいだ。それでも罪悪感をたっぷり抱えて、再び寝室に戻った。 だってさっきの二人の一言、寂しそうだったじゃないか。まあ、一言というか一声、たったそれだけだったし、寂しいったって別にドアを挟んですぐそこにいるんだし、そもそも自分の自惚れが大げさに感じさせているというのは大いに否めないが、あの反応がかわいくてたまらなくて。 1347 masasi9991DONEお昼寝する道タケ漣うたたね とん、と寄りかかってきた円城寺さんの重みと熱と、すぐ近くに聞こえる規則正しい寝息。それから心臓の音……は、俺のか、円城寺さんのものか、どっちかわかんねぇ。ドキドキする。それと向こう側で不貞腐れてるヤツの、横顔。 優越感――思わず口元が緩んだ。とはいえ、横目で円城寺さんとソイツを眺めながら、胸ん中に浮かんできたのはそれだけじゃないって気もしてる。 ソイツが子供っぽく尖らせた唇の、薄いピンク色に少しだけ見とれた。 「静かにしてろよ」 小声で呟く。が、思ったより自分の声が部屋ん中響いた気がして、慌てて円城寺さんの顔を覗き込んだ。……大丈夫だ、起こしちゃいねぇ。俺の肩を枕にして、円城寺さんはすっかり眠ったままだ。 1366 masasi9991DONE寒い朝の道タケ漣冬の朝のいたずら 小柄な二人の背中が、ちゃぶ台の前で小さく丸まって座っている。喧嘩は一時中止らしく、寒い寒いと口を揃えて不満を漏らしつつ顔を洗って部屋に戻ってきていた。 二人とも、この間自分が買ってきた青と赤の半纏をそれぞれ羽織ってくれている。分厚くて温かいそれで着ぶくれした後ろ姿はまるでハムスターや兎のような小動物が寄り添っているかに見えて、思わず口元が緩んだ。買ってきたときは二人とも微妙そうな顔をしていたけど、やっぱりよく似合っているし、こんな寒い朝にはぴったりだ。 「洗面所、そんなに寒かったか? まあ飯を食ったら温まるさ」 「洗面所も、この部屋も寒い……」 「らーめん屋、自分の家なのに寒いかどうかもわかんねーのかよ」 1540 masasi9991DONE夜の道タケ漣風景 五 隣でもぞもぞと動く気配がして、目が覚める。まだ、夜中だ。部屋は真っ暗だけど、気配と体温で動いているのはタケルだとわかる。 ふと身体を起こしたタケルは、トイレにでも行くのだろうか……。半ば夢のようにぼんやりとそんなことを考えていると、起き上がったタケルがこっちを向いていることに気がついた。それから、すぐに布団の中へ戻ってきた。さっき起きたときと同じところへ。……と思ったけどどうやら違う。自分が目を覚ましたときより、ぽっと暖かくなった。タケルの体温だ。 一度起き上がったタケルがこちらに寄りかかってきて、頬を自分の胸のあたりに押し当てている。心地いい重さだ。顔を覗き込むと、すっかり眠っているらしかった。うつ伏せ気味の背中も穏やかに上下している。きっとさっき起き上がったときも、寝ぼけていたのだろう。 1280