やいてる「あのさー、別に深い意味とかないし別になんとなく聞いてるだけだから答えたくないなら答えなくてもいいんだけどさー。レッドってああいう知り合い多いの?」
「ああいう?」
この返事は絶対わかっててわざととぼけてる。怪しすぎる。白々しく首をかしげたりとか……。そういうごまかし方って子供っぽすぎるよ。確かにいつも、わざとやってるわけじゃなさそうなときでも、意外と子供っぽいところあったりするけどさ。
「ボクがなんにも知らないと思ったら大間違いだよ」
「何の話だかわからねえな。ああとかこうとか、遠回しなやり取りは好きじゃない」
「だからさ」
更に問い詰めようとして、ボクはベッドから立ち上がった。そしたら向こうにいたレッドがすぐこっちに来て、屈んでボクをじっと見た。ボクももちろん睨み返す。
にらめっこだ。もちろん、これは遊びじゃない。むむ。
……と思ったら、結構すぐにレッドは立ち上がってボクから視線をそらした。
「やっぱりやましいことがあるんじゃないの」
「お子様に合わせて屈むのに疲れただけだ。腰に来るんだよ……」
「そっか、レッドももう古い型のレプリだもんね。油さしてあげようか?」
「一体何をそんなにイラついてるんだ」
ホントにわかんないで言ってんのかな? 鈍いにも程があるよね。こんなんじゃ全くモテそうにないなぁ……ってことはアレは何かの見間違いだったのかな? よく考えてみたらそんな気もしてきた! だってこんなにかわいいボクが居るんだもん、ありえないなー。
「今度は一人でニヤニヤし始めやがった」
やっぱ全然わかってないな。呆れるけど、ある意味安心だね。