すべすべ ホカホカでちょっとしっとりしている。冬の寒い夜だったら、肌から湯気が上がってるのも見えるくらいには、湯上がりのキミの体温は上がっているけど、今日のような夏の夜では流石にそれは見えない。
でも熱くてしっとりしていてぷにぷにで、しかもすべすべだ。
「むふふ。ふふふふ」
「くすぐったかったか?」
と聞きながらも、キミの頬をなでる手は止められないが。
両手で包み込んだ右の頬も左の頬もすべすべだ。この感触は、お風呂上がりのこの時間だけ。
「くすぐったいな。気持ちが、そう心が! くすぐったい」
キミもニコニコの満面の笑顔だ。笑顔の口元も、膨らんだ頬もすべすべ。
「今のおれはぴかぴかだぞ! どうぞお好きなだけ触ってくれ! 朝になったらもういがぐりのようになってしまうけれども……」
「ちくちくするキミの頬も好きだぜ」
「おお! そうかそうか」
いくらでも、と言われたからいくらでも触り続けてしまう。そのぐらいキミの頬は魅力的だ。昼間のちくちくする無精髭の頬も、この時間だけのすべすべの頬も、どちらもたまらない!