協会の監視員と協会所属のハンター
最初はそれだけの関係だった
見かける度に怪我をしているのを見かねて声をかけたか、事務方からの苦情で旬の資料に目を通したのが先だったか覚えていない
きっかけは何であれ、犬飼が気にかけていたのは事実だった
ロビーで見かければ会釈くらいだったのが、次第に挨拶をし、会話を交えたりと交流が増えた
警戒してた旬も次第に慣れ、冗談を交わし隈の酷い犬飼を心配したりと、お互い年の離れた友人の様な関係になっていた
その関係を壊したのは犬飼でもあり、決定打を与えたのは旬だった
公私分けをしていた犬飼が唯一、旬の事だけは分別が出来ず自身の気持ちに気が付いてしまった
歳の差は無論、何より同性という点で悩みに悩んだ結果
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