パトザラとレノアママが存命だったらイマジナリーファミリー世界線のさらにパラレル世界線。レノアママ、パトザラ存命世界線
パトザラにアスカガの子と会わせてあげたかった……絶対孫可愛がるおじじになったのにという胸張り裂けるザラ一家箱推しの女によるろくろ回しです。
アスカガ長女はアスランそっくりなのでつまりはレノアママそっくり。愛しい妻の面影をばっちり残す初孫が可愛くて仕方のないパトリック。レノアママが「見て、あなた、アスランのちっちゃい時にそっくり」って言うのを優しい目で見つめて「君にそっくりなんだ。」って言う。「アスランが産まれた時も君によく似ていると思った。」ってレノアママが抱っこした長女ちゃんのお手々をそっと触る。長女ちゃんは両親から惜しみなく愛されているので自己肯定感が高く自分が可愛いことをちゃんとわかっているのでおじじにしっかり甘えてくれるのでなお可愛いことこの上ない。溌剌として利発的でパトリック自慢の初孫。プラント評議会の上役で職場に行くときに連れて行かなくてもいいのに長女ちゃんを連れて行ってそれとなく孫自慢するパトザラ。自慢する時に「アスランも幼少の時から利発的だったがこの子はもっとかしこい」とか言うので、後ろでそれを聞いていたアスランが幼い頃面と向かって父からあまり褒められたことがなかったので幼い自分を利発的だと思っていたのかと驚く。孫に無表情ながらもデレデレしているパトリックを見て父にこんな一面があったのかとカルチャーショックを受けると思う。長男もアスランそっくりで初めて対面した時にレノアママが「あらあら、この子もアスランそっくりね〜男の子だから本当にうり二つ」って笑いながら抱っこするんだけど、レノアママが長男くん抱っこした姿を見てパトリックはアスランが産まれた時のことを思い出してじーんとしちゃうんだよね。レノアママとちっちゃい頃のアスランの話を聞いて笑っているカガリ、その横で優しい目で自分の子供と妻、レノアママを長女ちゃんを抱っこしながら見ているアスランを見守って、厳しく接するばかりで甘やかすことのなかった息子をパトリックは想う。アスランが子煩悩で子供たちの面倒をよく見るし、子供たちをよく抱きしめているのをパトリックは意外に思うし、自分はアスランを抱きしめたり撫でたりしただろうかと思い返す。息子のことを愛していたがそれを目に見える形で伝えてはこなかったことを振り返る。孫たちはすぐハグを求めてくるので、パトリックはぎこちないながらも抱きしめるしだんだんと抱きしめることに慣れていく。アスランそっくりの長男が抱きしめて欲しそうに見上げてきて、抱き上げてやる。ぎゅうと強く抱きしめ返してくる長男は幼かった頃のアスランにそっくりで、アスランはいつも自分を見上げていたけどどこか遠慮しているようだった。自分はアスランを何度抱き上げて抱きしめてやっただろうと思う。ある日孫たちも寝静まった夜にアスランとリビングで二人きりになった時に「お前はよく子供たちを抱き上げてやったり抱きしめてやるんだな。」と話しかける。アスランは父から急にそんな話を振られるとは思わなかったので面食らうんだけど「カガリがよくそうするので自然と俺も」ってどこかぎこちなく答える。「私ももっとお前を抱きしめてやればよかった」ってそっと酒を飲みながら零すのでアスランは幼かった時のあの寂しかった気持ちとか我慢していた気持ちが思い返されるのと今自分が子供たちを力いっぱい抱きしめていて子供たちを愛している気持ち、父もそうだったんだろうなっていう気持ちで胸がいっぱいになって「俺もあなたに抱きしめてもらいたかった」ってそっと零す。「そうか……」ってパトリックが手元のグラスに目を落としてリビングには静寂が訪れる。「今、抱きしめてやればいいんじゃないか」そんな静寂を破るようにあっけらかんとアスランの妻であるカガリが明るい顔で言う。「カガリ今」アスランの戸惑った顔と声、「抱きしめるのに今も昔もない。ほら、お父様」とパトリックの肩を押す。「あらあらどうしたの」とレノアもリビングに顔を出し「お父様が本当はもっとアスランを抱きしめたかったらしいんだ。だから今抱きしめたらどうかと話していたんだ。」「あなたアスランのこと本当に可愛がっていたけど素直じゃないものね〜。」「え」「アスランはよく出来た子だとか私には言うけど、アスランには直接言わないものね。頑固だから。」「言わないとわからないぞ、お父様。アスランもそういうところあるけどな」と妻たちが徒党を組んでわーわー言うがパトリックもアスランも妻たちには勝てないのだ。レノアとカガリにほらほらと促され何故かアスランを抱きしめるパトリック。あの妻と同じ翡翠の瞳を持つ小さかった息子はいつの間にか自分より少し小さいくらいでほぼ変わらない体躯になっており、息子もいつの間にか家族を持つまでに成長していた。「大きくなったな、アスラン」と抱きしめた息子にそっと声をかけると「そうですね」と笑いを含んだ声でアスランがそっと返事をした。アスランが自分の家族を連れてプラントに帰ってきてから自分の周りもずいぶんと明るく笑顔の増えた家庭になったとパトリックは大きく硬い息子を抱きしめて思うのだった。
ってろくろ回してこの世界線はないんだと思って泣いた。アスランとパトリックの最期が本当に。最期まで家族の写真をずっと手元に置いていたパトリックはもう過去に縋って生きるしかなかったんだろうな。レノアママを奪った世界が許せなくて仕方なかったんだ。レノアママが遺してくれたアスランと向き合って欲しかったけど、あの2人頑固だし偏屈だから二人だけだと話し合いにならないんだよな。パトリックは支配的だからアスランを個として認めないだろうしな〜。パトリックがアスランのあの自己肯定感の低さをうんでいるんだよな〜レノアママもアスランのことは愛していただろうけど仕事が忙しくてアスランが我慢すること多そうだし。ザラ一家のなんか愛は大きいんだけど上手くいっていないところ好きだ。アスカガファミリーがザラ一家をもう一度明るく笑顔の溢れる家にしてくれそうなのにもう二人ともいないっていうこの悲しみ。でもその悲しみがあってアスカガが家族になっていくというのがあるから切なくって暖かいんだな〜。