結婚式ごっこベゴジューンブライドの季節、職業柄その系統の仕事を毎年こなしている🍬。
某ブライダル雑誌の撮影や「結婚相手へ求めることは?」とか「新婚旅行はどこに行きたい?」などありきたりなテーマに沿ってのトーク。
🍬(はいはい、今年もこのパターンね……)
この時期になると🥐が妙にソワソワし始める。多分「結婚」という言葉に反応しているのだと思う。
恋人になってからもう数年経つけれど、未だに身を固められずにいるし、そのせいもあってか毎年期待させてしまっている。(それはそれで可愛いけど!)
🍬「……いいこと思いついた。
すいません、これ買い取ってもいいですか?」
と一言衣装スタッフから「あるもの」を買取り、少しスキップの混じった足取りで最愛の人が待つところへと帰る🍬
おうち
🍬「ただいま、珍しい。起きてたんだ」
🥐「おかえり。何だか眠れなくてな。少し読み物をしていた」
🍬「読み物?……お〜これ俺が載ってるやつじゃん、どう?この写真なんか良いだろ。お前のこと思いながら撮ったんだぜ」
🥐「またそういうキザなことをサラッと言う…まぁ確かにいい写真だ」
🥐が見ていたのはタイムリーなジューンブライド特集の雑誌。
ああやっぱこいつ意識してんだな、だって見てみろよ、顔がふやけてるぞ。
ああくそかわいいな、とか思いながらもグッと堪えて会話してみせる。
🍬「ところでさ、少し話があるんだけど時間いいか?」
🥐「……?構わないが」
🍬「俺ら、付き合ってしばらく経つよな。それでさ、毎年この時期になるとゴジちゃんすげーソワソワするじゃん。」
🥐(ばれてた……!!)
🍬「だからさ、その……今すぐにって訳にはいかねえからさ…
今から「結婚式予行」しない?」
そういって手に持っていた紙袋から取り出したものをふわりと🥐の頭にかける。
それは撮影で使っていたヴェール。
🥐「こんなものどこから……」
🍬「今日撮影で使ってたのを買ったの。お前に似合うと思ってさ。きれいだよ、ゴジ」
🥐「………!!」
みるみるうちに顔が赤くなる🥐
🥐「こういう時だけいつもみたいにおちゃらけないの反則だぞ……」
🍬「はは、そうか?ああ、あとこれ。今は買えないけど、近いうちに買いに行こう。今日はその代わり。ほら手ぇだして」
そういって自分の右耳からポタラを外し、🥐の左薬指にあてがう🍬
🥐「う、わ……」
🍬「流石に指には入んねえか。はは、まあ丸いしいいだろ!(?)
……え〜、それじゃあ改めて。
病める時も健やかなる時も、オレと一緒に生きていくことを誓いますか?」
まるで教会でのワンシーンのような光景に、2人の空気が段々と甘くなっていく。
🥐「……誓います」
🍬「んふふ、じゃあせっかくだし誓いのキスでもしとく?」
🥐「調子のるなバカベジット」
とか言いつつも幸せそうにふにゃりと笑う🥐
ヴェールを優しく上げて、ちょこんと触れるだけの可愛らしいキスをする🍬
🍬「なんか照れるな……いつももっとすごいキスしてんのにな?」
🥐「……で?これはプロポーズと捉えていいのか?」
🍬「あ」
🥐「あ、ってなんだよ」
🍬「いやよく考えたらそうなるよな〜って……はは」
🥐「…………………明日俺も休みだから、その、新婚旅行、いきたい」
🍬「え”””””””」
🥐「だってもうここまでしたなら……結婚しようなものじゃないか……」
(自分で言っておいてめちゃくちゃ照れてる🥐。かわいい。)
🍬「そうだな…そうなのか……?え……?じゃあどっか泊まれるとこ行くか……?」(あまりの可愛さと幸福感にパンクしかけてる)
🥐「ん。楽しみにしてるぞ。愛しの「旦那様」?」
そういっていたずらっぽく左手薬指に軽くキスして見せる🥐
🍬「ねえ!!!!そういうことしないで!?!?あんまりいじわるすると明日歩けなくするからね!?!?!?!」
🥐「そうか。そしたらお前が抱えてくれればいいと思ったんだがな?」くすくす
🍬(俺の嫁さん小悪魔過ぎない……?)
おわり!オチなし!