据え膳 疲れ果てたガンガディアが辿り着いたのは、地底魔城深くの自室だった。この混乱の二週間は屈強なガンガディアの肉体と精神を極限まで追いつめていた。
この混乱の始まりは、勇者がバニーの姿をして現れたことだった。今思えばあれも罠だったとはっきりわかる。だがバニー姿の勇者が現れたとの報告を聞いたハドラーは、ガンガディアが止める間もなく城から飛び出していった。そして未だに帰らない。もしかすると不思議の国にでも迷い込んだのかもしれない。
そしてハドラーがいなくなったタイミングを狙ったように、各地で謎のメッセージが空に浮かび上がった。報告によればそれは魔法によって作られたもので、だとすれば首謀者はマトリフだろうとガンガディアは思った。
1181