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    前回に引き続き、クリスマスエピソードです!

    #ちゃれしすお日さまレストラン

    ノウイセちゃれしすクリスマス〜ちゃれしすサイド 中編〜チェリボンがちゃれしすお日さまレストランから失踪してから数時間後。チェリボンの捜索のため、早番の人達は新宿から幕張新都心のショッピングモールに近い駅に移動した。1番信頼しているぱっつんや、捜索依頼をしたちぃ店長、スピニーも引率で駆けつけた。
    ゆい「新宿から幕張新都心って、電車で1時間ぐらいかかるんだね…。」
    つぼ「ICカードの残額、少なくなってきちゃったよ〜。ねえ、チャージしてきてもいい?」
    ちぃ「いいよ〜。終わったら戻ってきて〜。」
    つぼっちは、ICカードのチャージをしに券売機に並びに行った。
    スピ「この駅から徒歩7分したら、チェリボンの居場所がわかるんだな?」
    ぱつ「多分そうだろうけど、電車で1時間ぐらいの所要時間があったから、今そこにいるかわからないでしょ?」
    スピ「まあでも、このまま放っておくにはいかないだろうからさ。たとえムカつくやつでも…。」
    ちなみに、この日の早番のメンバーのほとんどが、退勤後すぐ捜索に協力することになったが、のっしーだけ着替えた後に先に帰ってしまった。ナガト丸が電話をかけても、全然出なかった。
    ナガ「能代くん、俺たちよりも先に帰っちゃったみたいだけど、とりあえず、今のメンバーで探してみる?」
    スピ「一応そうするか。あいつ道に迷いがちだしな…。そこで、オイラから提案があるんだが、聞いてくれるか?」
    スピニー曰く、3階建てのショッピングモールのため、3チームに分かれて探すとのことだ。
    ちぃ店長、ぱっつん、スピニーは1階を、つぼっち、かなた、リョウは2階を、ほーじょーちゃん、ゆいc、ナガト丸は3階を探すことになった。この提案は、ICカードのチャージを終えたつぼっちにも後ほど説明した。

    徒歩でショッピングモールに到着した9人は、集合場所の確認をした。大きなモニターの後ろにエスカレーターのある場所だ。
    ぱつ「チェリボンがどこにいるかわかったら連絡して!電話にはいつでも出られるようにしなさいよ!」
    スピ「見つかってもそうでなくても、でっかいモニターの所に集合な!」
    リョ「了解。」
    かな「必ず見つけるよ!」
    3チームに分かれて、捜索活動を始めた。
    この時期はクリスマスイベントが催されていて、サンタクロースが来ると子供達も大喜びだ。『あわてんぼうのサンタクロース』というクリスマスソングがあるが、今1番あわてんぼうなのは、チェリボンを探すちゃれしす一同だ。


    まずは1階のチームだ。スピニーが指差しちぃ店長とぱっつんを誘導するが、その先はなんと、食品売り場だ。
    スピ「この時期って、みんなクリスマスの料理の材料を買いに行く奴らがいるだろ?ホームパーティーとかやるじゃん。」
    ぱつ「でも、さすがにこういうところにいるわけないでしょ?女の子のバッグの中に連れてかれたんだから…。」
    スピ「でも、きっとその家族だってクリスマスパーティーするかもしれないだろ?ツリーまで買ってさ。」
    ぱつ「いくらなんでもそれは……。」
    ぱっつんとスピニーが揉めつつ食品売り場で探してるその時、ちぃ店長は惣菜コーナーのチキンに釘付けだ。
    ちぃ「ねえねえっ、今年のクリパはこういうお肉食べない?」
    ぱつ「何も買わないわよ、今日は!チェリボンを探すのが先よっ!」
    ぱっつんは、マイペースなちぃ店長にイライラしながら手を強く引いた。

    一方2階のチームは、子供服売り場でチェリボンを探している。
    つぼ「ぱっつんから聞いた話だと、チェリボンを連れ去ったのは女の子だったみたい…。この辺とか割といそうじゃない?」
    かな「うーん…、たしかにそうだけど…。女の子って可愛いものとか好きだったりするしね。リョウ、そっちはどう?」
    かなたは、子供服売り場の近くのゲームセンターで探してたリョウに声をかけた。
    リョ「全然。チェリボンを気に入ったなら、そっちのぬいぐるみも好きなんじゃないかと思ってたら、見つからない…。」
    かな「そっかぁ……。向こうの専門店街のほうも色々見てみよ!」
    3人は、専門店街の方向へ駆け出した。

    3階のチームでは、ゆいcは生活用品コーナーを、ナガト丸はフードコートと別館のスポーツコーナーを捜索。2人はフードコート前に一旦集まった。
    ナガ「ゆいちゃん、どう?」
    ゆい「全然いないよ〜。長門くんが探したところにはいなかった?」
    ナガ「今のところ、チェリボンらしき姿は見当たらなかったな。俺がくわしく見てないだけかもしれないけど…。」
    ゆい「夢美や他のみんなからも、連絡がきてないし、この中にチェリボンはいないってことかな…?」
    ナガ「大丈夫だよ。もう少し探して……あれ?」
    連絡通路から人の気配がやってきた。青髪に黒ジャケット。明らかに見覚えのある人だった。
    ナガ「能代くん⁉︎ 君もここに来てたの⁉︎」
    のし「電車に乗車してアプリゲームをしようとしたら、捜索の知らせがこちらにも来てるのを確認してだな。汝にもきてただろう。」
    ナガ「うん…。でも、能代くんの着替えが早かったじゃないか…。それで?チェリボンは見つかったの?」
    のし「チェリー・ボーンらしき姿は確認できなかった。まさか勝手にいなくなるとはな…。」
    すると、のっしーが来た同じ連絡通路から、ほーじょーちゃんが交流した。
    ほー「勝手にいなくなったんじゃなくて、連れていかれたの、女の子に!」
    ほーじょーちゃんから、チェリボンがいなくなった経緯を説明されたのっしーは、言葉にならないほど驚いた。
    のし「なん…だと……⁉︎つまり、誘拐か…?」
    ほー「そんな物騒なことを言わないの。もしかしたら、あの女の子には、何かしら事情が絡んでたりして…。」
    小学生ぐらいの女の子は、可愛いものが好きなお年頃なので、チェリボンのビジュアルに惹かれたのかもしれない。ストラップじゃなくてチェリボン本人の方を拾ってきたのだから…。
    のし「そういえば、俺がこの場所に来た時、不死鳥っぽい奴とか目立つ金髪の奴と出入り口ですれ違ったかもしれないな…。何故か知らんが、我の知ってる雰囲気がした。」
    ナガ(もしかして、音符の友達……。)
    音符、という人物は、ナガト丸のはとこ。つまり、音符から友達のことも聞いてるので、のっしーの話から新たな事情がわかった。
    ナガ「もしかしたらだけど……、連れていかれたの、チェリボンだけじゃないかもしれない。どこかで、別の子も拾ってきた可能性も…!」
    ゆい「えっ……。じゃあ、あたし達と同じように、探している人が他にもいるってこと…⁉︎」
    ナガ「多分……。とりあえず連絡してみる!」
    心配になったナガト丸は、音符宛にメッセージを送った。
    <俺たちちゃれしすの方も、オーナーのチェリボンを探してるんだ。何か心当たりがあったら、教えてほしい!>
    メッセージを送信した後、4人は待ち合わせ場所に移動した。

    ショッピングモールの面積は広いので、他のチームはまだ来ていない。3階を探したチームの4人は、ため息をつきながら椅子に座った。
    ゆい「来ないね……みんな……。」
    ナガ「俺たちは分担して探し回ったけど、見つからなかったからね…。」
    ほー「看板の写真を送ってくれたのに、どこ探してもいないって、どういうこと……。」
    のし「まったく……。店を回るだけでHPがだいぶ消費されるものだな…。」
    探し回って疲れ果てた4人。のっしーは天井の方を見上げていて、天を仰いでるみたいだ。その姿を発見した1階チーム。2階チームもエスカレーターを降りて交流した。
    ちぃ「おーい。そっちは見つかった?てかのっしー、いつの間にここにいたんだ?」
    のし「見ればわかるだろう。この通りだ……。」
    当然テーブルの上にチェリボンの姿もなく、さすがに察した。
    ぱつ「そっちもチェリボンを見つけられなかったのね…。」
    かな「というか、そもそもこの広さとこの人数でチェリボンを探すというのが酷だよ…。別館とかあるしさ。」
    つぼ「もう歩けないよぉ…。」
    リョ「ゲーセンでぬいぐるみとって、疲れを癒したい…。」
    ぱつ「いや、まあ、たしかに気持ちはわかるけど…。」
    広い店内を走り回ったので、さすがにみんなヘトヘトだ。足も動きもどこかぎこちなく、運動音痴のつぼっちに至っては、かなたとリョウに挟まれ手を繋がれる始末。
    スピ「結局今日は、何の手がかりもなしか…。お前らもう帰るか?」
    チェリボンの捜索を諦めかけたその時、ナガト丸はこう言った。
    ナガ「でも、ひとつ判明したことはある。音符の友達が、俺たちがここに来る前に、同じところで誰かを探していたことを…。」
    ぱつ「もしかして……、音符ちゃん達にも何かあった…ってこと?」
    ナガ「詳しいことはまだわからない。でも、仮にその女の子を探してるとしたら……。音符には、何かあったら連絡するように伝えておいたから。」
    スピ「…わかった。明日も捜索活動を続ける予定だが、その件についてひとつだけ話をさせてくれ。」
    スピニーは、真剣な表情でちぃ店長達に語りかけた。不安なのはみんな一緒だから……。


    ちゃれしす一同に会えなくなったまま夜を迎えたチェリボンは、見知らぬ家に辿り着いていた。しかも、チェリボンだけでなく、茶色いうさぎのマスコット、プレーンも一緒にいた。
    女の子が部屋で寝ている間、チェリボンとプレーンは小声で話した。
    プレ「あの子もう寝ちゃったけど……、このまま帰れないなんて嫌プレ…。きっとみんな心配して探してるんじゃないかと思うと…。」
    チェリ「それ言っちゃうとチェリボンだって同じでしゅ。オーナーのいないお日さまレストランなんて…。」
    プレ「セイラちゃん、福岡に帰っちゃうって…。絶対一緒に連れていかれちゃいそうプレ…。早く音符達の元へ帰りたいプレ!」
    2人を拾ってきた女の子は、セイラ、という名前の子だった。音符達のことを思い出して泣きそうになったプレーン。するとチェリボンは、ある提案をした。
    チェリ「こうなったら、この家を抜け出すために作戦会議をするでしゅっ。」
    プレ「作戦…会議…?」
    チェリボンは、カーテンのある窓の方に指をさした。
    チェリ「あのカーテンをこっそり抜けて窓から出られないか、試してみるでしゅ…?」
    プレ「そ、それはやめた方がいいプレっ。危ないプレッ!」
    プレーンの言葉を気にせず試しに窓を開けようとしたチェリボン。その小さな身体ではほんの少ししか開かなかったが、外からの風は冷たかった。
    チェリ「さむっ!!!」
    あまりの寒さにチェリボンは大きな声を上げてしまった。すると、セイラは寝ぼけまなこでゆっくりと起きてしまった。この状況を見たプレーンは、顔が真っ青になってしまった。
    プレ(どうしよう……。気付かれそうな予感がするプレ…。)
    セイ「……今、誰かの声が聞こえたような……。」
    セイラは、誰か来てないか辺りを見回した。プレーンは、なんとかごまかそうと、ぬいぐるみのふりをした。セイラの声ははっきりと聞こえていたため、チェリボンも、窓を少し開けたままにして、ぬいぐるみみたいに動きを止めた。
    セイ「………気のせい…かな…?」
    セイラは、そう言って再び横になって寝た。
    カーテンからひょっこり出てきたチェリボンの視線の先は、手招きのジェスチャーをするプレーン。とても焦ってる表情だったので、すぐ集まり部屋の外の通路に出た。
    プレ「もうこんな時間だし、外に出るには寒いし怖いプレ…!近況を伝えることにするプレ!」
    チェリ「そ、そうでしゅね…。なんか、自分の気持ちを優先してしまったみたいで申し訳ないでしゅ。」
    そう言ってチェリボンはスマホを取り出した。プライバシー保護のためポケットに入れていたのだった。電源を入れるとなんと、20件ものの通知が入っていて、しかもちゃれしすの他のメンバーからだった。
    <チェリボンどこ〜?>
    <どこにいるの?>
    <みんなお前のことを心配してるぞ!>
    プレ「どうしたプレ?」
    チェリ「みんな…、探してくれてたんでしゅね…。」
    目を潤ませながら下の方までメッセージを見てたら、スピニーから1枚の写真が。大量に売れ残った自分のストラップの写真だった。
    <オイラのも買ってくれって、連れてきたやつに伝えといて(泣)>
    それを見たチェリボンは、感動を台無しにされたような気分で冷めた目をした。
    チェリ「……最後のだけ余計すぎでしゅ、このワカメ……。でもまあいいでしゅ。とりあえず近況だけ伝えておくでしゅ。」
    プレ「明日こそは、音符達と再会したいプレ…!」
    チェリ「チェリボンも、明日はみんなときっと…!」
    2人は、お互いに大事な人との再会を願った。そして気付いたら疲れ果てて眠りについたのであった…。
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