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    koko88hoho

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    koko88hoho

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    自分用に数年前に書いた奴を微妙に手直しして供養

    FG〇のヘ……ールさんとマン………ルドくんがプロレスしてるだけの話   続いての試合は、ヘクトール選手対マンドリカルド選手の試合になります。
    マンドリカルド氏はヘクトール氏の猛烈なファンということで、普段は観客席の最前列から応援を行っているのですが、何でも今回はヘクトール氏側からの指名でマッチングが成立したとのことですね 言うなれば先輩からのかわいがり、といったところでしょうか トロイアの大将軍に対して、マンドリカルド選手がどこまで対抗できるかが見ものです さて、選手の準備も整ったようなので、入場をしていただきましょう 
     ――赤コーナー、180cm、85kg、ヘクトール 
     アナウンスと共に、ヘクトールが入場してくる。観客席に軽く手を振りながら、軽い調子で進む姿には、強ばりや緊張といった雰囲気は全く窺えない。あるがままの自然体である。そのままリングのロープをくぐると、静かにコーナーにもたれ、緩い笑みを浮かべている。下半身はゆったりとした黒緑のロングパンツで隠れているため分からないものの、上半身はゴツゴツとした堅い筋肉で覆われていた。仕上がりは十分、といったところだろうか。
     青コーナー、170cm、70kg、マンドリカルド
     続いてのアナウンスにより、反対側のコーナーからはマンドリカルドが入場してきた。こちらはヘクトールとは真逆に、緊張に身体を支配されている、といった面持ちである。ヘクトールに比べれば細身ではあるものの、しなやかな筋肉を纏った身体に、腕にアームガード、黄色のショートタイツを付けた状態から、試合の準備自体はしっかりと終わらせていることが伺える。しかしその視線は若干ぼやけており、ほぼ自分が上がるリングしか見ていない。どこかギクシャクとした動きのままリングへと上がり、緊張によるものであろう荒い呼吸をコーナーで繰り返していた。
     それを流石に見兼ねたのか、頭を掻きながらヘクトールがマンドリカルドへ歩み寄る。
    「あー、流石にガチガチ過ぎないかいマンドリカルド いやまあオジサン側から指定したんだから文句は言えないけどさ」
    「だだ、だだいじょうぶっすす、た、たいくつさせないように、ががんばるので……」
    「いやいやいや大丈夫な人そんな話し方しないでしょ。
     全く、仕方ないなー。いくよ、ホラ」
    「へ」
     気の抜けた顔を浮かべていたマンドリカルドの横っ面を、唐突にヘクトールの手のひらが強襲した。
     気付けの一発、という事だろう。パン、という肉を叩いた乾いた音、頬に走った鋭い痛みと共に、マンドリカルドの底に眠っていた戦士の本能が呼び覚まされる。
     咄嗟のことで目を二度三度見開いていたマンドリカルドの焦点が宙からリングへと、ひいては、これから自分が戦う相手であるヘクトールの方へ、戻る。
    「――すみませんヘクトール様、貴方様相手に、いえ、例え他の英霊であっても、こんなんじゃ無様を晒すだけでした。ありがとうございます」
    「良かったー、これで、“ヘクトール様のビンタならご褒美です”とか言い出したらホントにどうしようかと思ってたから」
    「いやまあそれは今でも正直ご褒美っす」
    「……自分から言い出さないだけ分別がある、ってことにしとくね」
     軽口は終わり、とヘクトールは自コーナーへと戻っていく。マンドリカルドはその背中に一礼を返し、静かに深呼吸を行っていた。
     本当に有難い、さっきまでの自分で、敵う相手などこのファイトクラブの中に居るものか。ましてや相手は、自身が生涯を掛けてその遺産を追い求めた大英雄ヘクトールだ。正直、今でも勝てる気はしていない。
     それでも、せめて全力でぶつかり、倒すという気概が無ければ、自身を対戦相手に選んでくれたヘクトールの顔に泥を塗ることになる。二度と無い機会なのだから、楽しむだけだ。それでいい。それだけで、いい。
     ――どうやらマンドリカルド選手の緊張もほぐれたようですし、いい加減我々も我慢の限界です お二人が素晴らしい試合を見せてくれることに期待しましょう それでは両者、リングの中央へ
     音もなく、二人がリングの中央で向かい合う。
     それでは試合のルール説明を行いましょう ルールは簡単 制限時間内に相手をフォールし3カウントを奪うか、ギブアップさせた方が勝ちです また、気絶するなど試合続行が不可能となった場合負けとなります 
     両者とも準備はよろしいですね それでは試合開始ィイイッ
     開始の宣言と同時に動いたのはマンドリカルドだった。試合前の一発のお返し、とばかりにヘクトールの顔を遠慮なく張り飛ばしていく。
     ヘクトールはそれを敢えて避けず、まともに食らう。しかし、ヘクトールは一切怯む様子も無く、むしろ嬉々としてマンドリカルドの顔面にストレートを叩き込んでいった。マンドリカルドはそれに対し、相手の拳を紙一重で躱しつつカウンター気味にヘクトールの顎を狙ってアッパーカットを繰り出す。ヘクトールはそれを首を捻ることで回避し、そのまま素早くマンドリカルドの背後へ回り込むと、相手の首に両腕を巻き付けて締め上げていった。マンドリカルドも即座に腕をヘクトールの腕に回し、引き剥がそうとする。だがヘクトールの力は強く、マンドリカルドがいくら力を込めても全く緩まない。逆に徐々に首への圧力が増していき、マンドリカルドは苦悶の声を上げることしかできない。
    (なんてパワーしてやがる……)
    このままじゃマズい、そう判断したマンドリカルドは、肘をヘクトールの腹へ叩き込む。一瞬力が弱まった隙を見計らい、どうにかヘクトールの手を振りほどいた。そして一旦距離を取ろうと後ろに飛び退こうとする――が、その瞬間、視界一杯にはヘクトールの姿が広がっていた。
    (速いッ)
     先程とは打って変わったヘクトールの動きについていけなかった。マンドリカルドはタックルをまともに食らい、そのまま床にうつ伏せに倒される。ヘクトールは更に、流れるような動きでマンドリカルドの身体を仰向けに転がすと、更にその背中へ馬乗りになり、その首に両腕を掛け腰から反り上げさせるように極めていく。キャメルクラッチという関節技だ。マンドリカルドの首と腰に鈍い痛みが走る。
    「どうしたの まさか、もうギブアップなんて言わないよね」
    「いわ、ねえ、っす……」
     流石に、こんなあっさりとは終われない。マンドリカルドは自由に動く両腕を使って、這うようにしてリングのロープへと向かう。ロープに腕が掛かれば、関節技は解かなければならないルールだからだ。ヘクトールもそれに気付いたようで、マンドリカルドを逃がすまいと、より一層その両腕に力を込め角度を付けていくが、マンドリカルドも強まった痛みに苦悶の声を漏らしつつ必死に抵抗する。
     数秒の間、そんな攻防が続く。やがて、ようやくマンドリカルドの腕がロープに届いた。仕方ない、とヘクトールはマンドリカルドの身体から離れ、距離を取る。
     そのまま、マンドリカルドが立ち上がれるかを見定める算段のようだ。マンドリカルドもなんとか立ち上がり、呼吸を整える。まだ勝負はこれからだ。
     ――さあ、両者立ち上がって仕切り直しです ここからどんな展開になるのか目が離せませんよぉおおおっ さて、マンドリカルド選手は立ち上がったものの未だダメージが残っているようですねぇ。これはチャンスですよヘクトール選手
    「……」
    「どうしたんだい、来なよ。まさか、怖気づいたわけじゃないだろうね」
    「――はははははははははははは」
    「……何笑ってんの 余裕ってかい……なら、お望み通り攻めさせて貰おうかなァ」
     会場に、マンドリカルドの哄笑が響いた。普段の彼からは似つかわしくないその様に、一瞬怪訝そうにヘクトールがこめかみに皺を浮かべるも、好機をむざむざと逃がしてやる道理も無いと、再びマンドリカルドに向かって駆け出した。
     マンドリカルドはそれを迎え撃つべく構える。だが、やはりヘクトールの方が速く、マンドリカルドはタックルを受けてリングへと押し倒された。
     あっさりとマウントポジションを取ったヘクトールは、容赦なく拳をマンドリカルドの顔に叩きつけていく。何度も、何度も、執拗に殴り続ける。マンドリカルドは両手で必死にガードするが、ヘクトールの攻撃は止まらない。ガードした手の隙間を縫って、ヘクトールの拳がマンドリカルドの顔面や、脇腹、胸板など、その全身を打ち抜いていく。
    「しっかり抵抗しなよ、それでもマスターのサーヴァントかい」
    「ぐぅ、ああ、くそ、舐めん、な……」
     ヘクトールの言葉にマンドリカルドは思わず反応してしまう。僅か一瞬の身体の強張り。
     それを待っていた、とヘクトールはマンドリカルドの首に腕を回し締め上げる。更に体重をかけ、完全に極まってしまった。マンドリカルドの目が見開かれ、苦しげに歪む。
     ――アアーっと ヘクトール選手、三度の絞め技 関節技の名手としてこのリング上では名高いヘクトール選手、流石の手腕です マンドリカルド選手、完璧に極まってしまったヘクトール選手のフィニッシュホールド、通称『不毀の極締』から逃れられるか 
    (こんなものか……もう少し楽しめると思ったんだけどな) 
     技が掛かってしまったことに残念さを覚えながら、ヘクトールは首を締め上げる力を強めていく。まあ、仕方が無い。もう終わらせてしまおう――そう考えていた時だった。
    「――ガアッ」
     背中に、強烈な衝撃が走った。思わず、その衝撃から身体を離してしまう。その下手人はこのリング上では当然一人しかあり得ない。自分がつい今まで腕の中に捕らえていた、マンドリカルドの放った蹴りだった。
     マンドリカルドはそのまま、リングに膝を付いたヘクトールの背中へ更に蹴りを入れうつ伏せにさせると、その背へ座り込み、更にその足を思い切り捻り上げる。所謂、アキレス腱固めだ。腱の引き延ばされる鈍い痛みに、ヘクトールの口端から声が漏れる。
    「……ぎ、ぃあ…… ……演技派、だね、オジサンすっかり、騙されちゃったよ……」
    「……オレ、ヘクトールの様のファンっすから。とーぜん、このファイトクラブでのヘクトール様の試合も、全試合最前列で観戦してしますし、記録メディアも死ぬ程見返してます。
     ヘクトール様が不毀の極締を使ったのは、レオニダス王との試合とアーラシュさんとの試合の二回でしたよね
     二人ともメッチャ強い方々だとは思いますけど、あんまり関節の柔らかい方じゃないっすから。自分だったら、関節外したら多分足が届くだろうなと思って、練習してました」
     つまり、マンドリカルドはヘクトールが最後の最後にこの技を繰り出すことを予想していたのだ。そのために、わざと攻撃を誘い、挑発にまんまと乗った振りをしていた。この、僅かなチャンスを掴むために。
    「んで、もう一つ。ほんとにもう、どうしようもないくらい申し訳ないんすけど――ヘクトール様、ちょっと前から、腰痛めてますよね」
    「……」
     嫌な予感と共に、冷たい汗が、ヘクトールの額を伝う。その予感を証明するように、マンドリカルドが握っている自分の足が、四の字へと組み替えられていく。
    「暫く痛んだら、すいません」
     謝罪の言葉とは裏腹に、マンドリカルドは全力を込めて四の字で組んだヘクトールの足を馬乗りになったまま引き上げた。テキサスクローバーホールドと名の付いた関節技である。
    「あああああ」
     迸る絶叫。この試合中、初めてヘクトールの表情が歪んだ。今の今まで痛め付けられていた足と、元から痛んでいる腰。その両方を、激痛が襲っていた。その痛みから逃れようと、ヘクトールはロープへとにじり寄る。しかしマンドリカルドにとっても、試合の殆どを攻め立てられながら、ようやくつかんだチャンスだ。そう簡単に逃す訳にはいかない、とリングの中央へとヘクトールの身体を引きずろうとする。
    「このっ……」
    「離さない、っすよ……」
     数秒間の膠着状態を、破ったのはヘクトールの腕だった。やはり体格とそれに伴う腕力の差は覆しようのない事実で、腕はロープに掛かっている。
     マンドリカルドは悔しそうな表情を浮かべながら、ヘクトールの身体を解放した。しかし、ヘクトールのダメージは大きいようで、腰に手をあてつつ荒い息を零しつつも、まだ立ち上がる様子は見られない。
     追撃を行うなら今がチャンスだと、マンドリカルドはすぐさまコーナートップへと昇り、そして美しい月面宙返りと共に、ヘクトールの身体へと襲い掛かる。ムーンサルトプレスだ。
    「うおおおっ」
    「く、そ……」
     尾を引いた雄叫び、そしてバアン、とマットから乾いた音が鳴ると共に、マンドリカルドの身体がヘクトールを押し潰していた。ヘクトールよりかは幾分小柄な体格としても、マンドリカルドの身体も筋肉の詰まった戦士のそれだ、決して軽くはない。痛む足腰に更に衝撃を食らい、ヘクトールが噛み殺し切れなかったうめき声を上げる。
    (……やったか)
     いや、まだだ。ヘクトールの目には未だ闘志の光が宿っている。少しすれば、また反撃が来るだろう。正直自分の体力は限界だ。ここを逃せば、もう勝機は無いだろう。だから、ここで終わらせる。
     マンドリカルドはふらつくヘクトールの身体を無理やり立たせ、自身の頭上へと抱え上げる。そして、雄叫びと共に全力でリングへと叩き付けた。
     腕からビリビリと身体に伝わる衝撃。会心の一撃を放った手応えと共に、勝った、とマンドリカルドが確信した瞬間だった。
     何故か、自身とヘクトールの身体の位置が入れ替わっていた。見下ろしていた筈の自分はヘクトールを見上げる側にされていた。
     何で、確かに決まった筈なのに、と咄嗟に状況が理解できないマンドリカルドの関節を、ダメージなど感じさせない流れるような動きで複雑に固めながら、ヘクトールは笑っていた。
     まるで、引っ掛かった、と悪戯に成功した子供のように。
    「マンドリカルドさあ、オジサンのファンっていうなら、当然オジサンの技の掛け方や弱点だけじゃなくて、強みも知ってくれてるんだよね」
     その問いかけと共に、マンドリカルドは己の失策に気付いた。
     リングでのヘクトールは関節技の名手だ。しかし、それだけではない。元々守勢に向いた英霊だからなのかは分からないが、ヘクトールは更に重要な特徴として、異様に受け身が上手いのだ。それは掛けられたのが投げ技ならば、どんな体勢であっても、大抵の衝撃を逃がすことが出来るくらいには。
     それでも、さっきまでのダメージは抜けていない筈なのに。こんな痛みを感じさせないような動きが何故出来たのか。そんなマンドリカルドの脳内の困惑を察したのか、ヘクトールは薄笑いのまま呟いた。
    「……正直、あそこで蹴りだの、もっかい関節技だの決められてたら、ホントにやばかったかもだけど。何なら別に痛くなかったわけじゃないからね、あの投げも。まあそれでも、オジサンにあって良かったよね、仕切り直しスキル」
     ……腰へのダメージはデバフ扱いなんすねー、正直全然仕切り直ってない状況だったと思うんすけど。と、言葉にならないままマンドリカルドは嘆きを覚える。
     つまり投げ技の衝撃を受け身で軽減し、その瞬間仕切り直しスキルによって腰へのダメージを無効化。技を放った瞬間に出来たマンドリカルドの隙を突いて体勢を入れ替え、今の状況にまで逆転してみせたということだろう。
     ……今の感情を表すならば、悔しい。その一言だ。けれど。
    「――やっぱり、すげえ」
     自然とマンドリカルドの口から零れたのは、馬鹿馬鹿しい程に単純な、自らの憧れに対する称賛だった。
     もう身体中の間接のどこがどう極まっているのかも分からず、へし折れてしまいそうな痛みが全身を襲っているのに、それでもマンドリカルドは、熱に浮かされるままぼうっとヘクトールの顔を見つめてしまう。
     その視線が真っ直ぐすぎて、ヘクトールの側も、思わずマンドリカルドの身体に込めた力を緩めてしまいそうになった。
    「……そんなに真っ直ぐ見つめられると、オジサン照れちゃうなあ。
     どうする、マンドリカルド まだオジサンから逃げられそうかな それとも、素直にギブアップしとくかい」
    「……いえ、もう、逃げるのはマジで無理そうっす。
     けど、それでもギブアップは、したくないので。
     オレ、まだ、負けてはねえっす」
    「――そうかい。じゃあ、せめて全力で終わらせてあげようかね――」
     ヘクトールのその瞳が、一瞬の喜悦、そして爆ぜ散る炎に似た闘争心で輝きを放つ。
     ヘクトールは一度技を解くと、マンドリカルドの身体を自身の肩の上へ担ぎ、更に軽く宙へ放り投げる。
     重力に従った結果の浮遊感がマンドリカルドの身体に刹那訪れ、そして落下していくその顔面を、地より猛然と突き上げられたヘクトールの膝が撃ち抜いた。
     不毀の極槍と名の付いたそれは、その蹴りを槍へと見立てた、ヘクトールのもう一つのフィニッシュホールドだった。
    「ぶッ、げぁっ……」
     骨のぶつかる音と共に、鼻血を吹き出しながら、吹き飛ぶマンドリカルド。そして、その身体がどさりとマットに落ちたと同時に、彼の意識もまた、闇へと落ちていった。
    『勝者、ヘクトール選手ー』
     一瞬の静寂の後、勝者の名を高らかに呼ぶアナウンスと観客席からの歓声が爆風のようにリングへと注がれた。
     汗を拭いつつそれらに片手を挙げて応えたヘクトールは、一つ息を零すと、未だ瞳を閉じたままのマンドリカルドの傍へと歩み寄る。そしてリングに膝を付くと、そのままゆっくりとその身体を抱き上げた。
    「……期待してよかったよ。これなら、オジサンの槍、託してよさそうだ。
     次は、タッグマッチなんかも悪くないかもね」
     わざわざ相手を指名しての試合など慣れないことをしたが、しかし結果としては十分だろう。
     あいたた、と時折腰を気にした様子でマンドリカルドと共にリングを後にしたヘクトールの表情には、満足げな笑みが浮かんでいた。
     ――尚、しばらく後に控え室にて目を覚ましたマンドリカルドが、知らぬ間に自身とヘクトールのタッグマッチの予定が組まれていることを知り、再び意識を飛ばしたのは別の話である。
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    koko88hoho

    DOODLE自分用に数年前に書いた奴を微妙に手直しして供養
    FG〇のヘ……ールさんとマン………ルドくんがプロレスしてるだけの話   続いての試合は、ヘクトール選手対マンドリカルド選手の試合になります。
    マンドリカルド氏はヘクトール氏の猛烈なファンということで、普段は観客席の最前列から応援を行っているのですが、何でも今回はヘクトール氏側からの指名でマッチングが成立したとのことですね 言うなれば先輩からのかわいがり、といったところでしょうか トロイアの大将軍に対して、マンドリカルド選手がどこまで対抗できるかが見ものです さて、選手の準備も整ったようなので、入場をしていただきましょう 
     ――赤コーナー、180cm、85kg、ヘクトール 
     アナウンスと共に、ヘクトールが入場してくる。観客席に軽く手を振りながら、軽い調子で進む姿には、強ばりや緊張といった雰囲気は全く窺えない。あるがままの自然体である。そのままリングのロープをくぐると、静かにコーナーにもたれ、緩い笑みを浮かべている。下半身はゆったりとした黒緑のロングパンツで隠れているため分からないものの、上半身はゴツゴツとした堅い筋肉で覆われていた。仕上がりは十分、といったところだろうか。
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