カワイイカワイイ病?それは奇妙な光景であった。
「カワイイ…カワイイよアダム。カワイイ」
「はいはい。わかったわかった」
アダムがソファに座っている。
その膝上にちょんとルシファーが収まっていて、うっとりした表情でアダムの喉の辺りを眺めていた。
「カワイイ。オマエがここにいてくれてウレシい。スキだよ」
「私は嬉しくない」
「ツンケンするオマエもカワイイ」
「…勝手に言ってろマジで」
「ねぇオレ達何見せられてんの?」
エンジェルは笑えないC級コメディを見るよりも冷めた目つきで言った。周りの面々も小さく頷く。
何故って、あのルシファーとアダムが朝っぱらからベタベタくっついていちゃついているのだ。
昨日までは地面が揺れるぐらい大きな声で怒鳴り合ったり、ドン引きするぐらいアダムが痛めつけられたりしていた。
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