すべてに疲れた。
そう思い始めたのは最近ではない。
足取りは軽やかで、階段を上って行く。
静かな校内はすでに廃校になり、草木で生い茂っていた。
もういいだろうか。
疲れ切った身体にムチを打ち、屋上へと向かう。
俺が死んだら、葵はどうなるんだろう
そんな不安があるが、もうそんな事の心配する心の余裕が無かった。
屋上への扉を開ければ涼しい風が頬に当り、すべての悩みを飛ばしてくれるような感覚がした。
フェンスに向かって歩き、よじ登り、空を見上げる。
――――疲れた。
身を投げ、、重力に身を任せた。
最後に、葵の声が聞こえた気がした。
――――起きろ――――