「大虎って、ピアス開けてるの口だけなんスか?」
惰眠を貪っているオレの隣にちょこんと座って顔を覗き込んでくる少し小さくて色違いの南雲鉄虎。通称、小虎。大きいブラウンの目が興味津々に輝いてる。
「.....気になるのか?」
「え、他にもあるんスか?!」
なんか尻尾が見える気がする。見せろと言わんばかりにキラキラとした表情でこちらを見る小虎にべっと自分の舌を見せてやった。
「うわ.....」
驚いた顔をしてまじまじとオレの舌を見つめる小虎。何個も開けてある舌ピなんて見た事無いのだろうか。
「すご.....いや、ソレどうなってるんスか...」
「こんなの、そっちでもあるだろ.....」
「あるっスけど、実際に開けてる人見たことなくて。」
その、痛くないんスか??と、おずおずと聞いてくる小虎の視線はまだオレの口の中だ。
そんな...そんな気になるものなのだろうかと、一つコイツをいじってやろうと上体を起こす。
「......試してみればイイだろ」
「え、何......」
ポカンと口を開けている小虎に己の舌を滑り込ませる。ビクリと肩を震わせて驚く小虎が逃げないように後頭部を片手で押さえる。
みるみる顔が赤くなる小虎。あ、もしかしてこういうの初めてだったかもしれないな、こいつ。
暫く小虎の口内を堪能してから口を離すと
気持ちよさそうに目を蕩かさしてぼーっとする小虎が出来上がっていた。