Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    わかめ

    創作の絵をあげるだけ

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 41

    わかめ

    ☆quiet follow

    診断メーカーのやつ再投稿

    診断メーカーのやつ/鶯皇耳障りのいいその声が、好きだと思った。
    彼の声は俺の耳にすっと入ってきて、偶に俺の頭の中を支配する。
    心地が良くて、懐かしくもあるその声が好きだ。

    「ねぇ…聞いてる?」

    「あぁ…ごめん、何だっけ?」

    彼は俺の言葉に少しムスッとした顔で、俺の手に持っている携帯を指差した。

    「どんな写真撮ってるのかなぁって気になって、…見せてくれるって言ったのは鶯樹先生だよぉ?」

    「あー、そうだったな…悪りぃ。風景とか人物とか…ジャンルはそれぞれだ。」

    そう言いながら彼に携帯の画面を向けると、顔をゆっくりと近づかせて画面を覗き込みじっくりと見ていた。
    一枚一枚画像を変える度、少しずつ彼の口角が上がるのが分かる。

    「綺麗だねぇ…。ふふっ、やっぱり鶯樹先輩は青空が好きなんだね?」

    「俺が青空好きだなんてよく覚えてたな。」

    「うん、…君と初めて出会った日のこと、忘れるわけないよぉ。」

    そう呟いて、彼の視線は空に向けられた。今日は、あの日によく似た青空だった。
    あの頃の俺は、「皇を笑顔にするんだ。」って少年心に燃えていた。
    でも結局…彼と過ごした三年の内、一度も彼の本気の笑顔を見ることは出来なかった。

    「でも、先輩も覚えていてよかったよぉ。」

    「当たり前だろ?これだけは忘れねぇよ。」

    彼と会ったのは9年前。
    色んなことを屋上でしたけど…その殆どが覚えていない中、彼と出会ったあの日の事は目を瞑ればぱっと思い出される。
    鮮明ではなく薄っすらだけど、俺にとっては忘れたくない…忘れちゃいけない記憶なんだ。

    「なぁ、今日一緒に…。」

    "一緒に帰ろう"
    と、言おうと思って辞めた。
    今日は部活と生徒会とやることが山積みだったのを忘れていた。

    「いいよぉ、一緒に帰ろう?僕は遅くても大丈夫。」

    言葉に出そうとして辞めた俺の言葉を、彼は当たり前のように拾って紡いでくれる。
    前は自分が彼にしていた事で…逆の立場として返されると少しむず痒い。

    「分かった、終わったら理科実験室に行く。」

    「うん、待ってるよぉ!…それじゃあそろそろ行かなくちゃ。」

    携帯の時計を見ると、次の授業の五分前。
    彼は小走りに駆けながら一年生の教室へと向かった。その途中、ちらっとこちらを向き…、

    「また後でねぇ!」

    と、笑った。
    その笑顔を見た俺の目は…彼の笑顔が視界一杯に広がり、まるで支配されたかのようだった。

    「あぁ…後で。」

    反応が遅れ力無く返すと、ムスッとした顔で右手を一の形にして俺に向かって差し出してきた。
    この出来事は今でも鮮明に覚えている。

    「また後で!!」

    あの日、彼が俺に返してくれた"またね"よりも幾分大きい声で返す。
    俺の声が届くと、彼は満足そうに笑ってまた教室までへと歩みを進めた。
    でも俺はまだ、彼の見せた笑顔が忘れられず…その場を動けずにいた。
    俺に向けられた彼の笑顔はあまりに綺麗で、目頭を熱くしたんだ。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    I am 🍔

    DOODLE
    【王样红白】爱是地狱悬丝对不起在搞ooc怪东西(土下座)
    双向暗恋但是窗户纸坚不可摧(啊?)
    有生殖腔预警!!!(都半人外了有也不是不行吧(???)
    真的很ooc,原作怎么可能会这样啊,但是都是黄文了,本来也不可能在原作出现吧(草)
    请做好心理准备后观看
    时间线大概是两年间,四王绝赞蹲大牢中。



    —————————————————————

          零落的灯火装点着修戈达姆的夜晚,本应该早早转入黑暗的房间今天也是一如既往的彻夜通明,自从其他四位王者把自己送入大牢之后基拉的工作量就瞬间倍增,明明还是个新人国王,身上却肩负了一个新手不应该有的担子,还好新上任的夹缝之王会帮着他分担不少,让这噩梦一般的生活也没有那么难过。

          等到杰拉米注意到窗外的天光已暝,世界落入漆黑之中,他们才堪堪完成了今天超量的公务,为了探讨让虫奈落们逐渐融入人群的事宜,杰拉米常常是往返于修戈达姆与自己的国家之间,有时候甚至会直接在修戈达姆过夜,这样第二天起来也还能继续解决昨日未竟的工作。一开始基拉还为杰拉米安排了房间休息,但他婉拒后选择在基拉的房间里用蛛丝织了张吊床,美名其曰自己其实更睡得惯这个,至于为什么一定要是在基拉的房间里,他选择避而不谈,而房间的主人也并未追问,并且对他这一项技能发出了诚挚的赞美。看着基拉清澈的目光,杰拉米只希望他能永远也读不出这一份字里行间,笨蛋就不要在这种时候变聪明了。就算想要保持着密友的距离,但还是无可抑制地想要接近,两千岁的蜘蛛为数不多地迷茫了起来,漫长的生命是一种时间的残忍,不论是对基拉,还是对他,都是一样的。
    7981