俺がイサミちゃんのママだまず大前提として、佐竹家と碧家はお隣同士でイサミ赤ちゃんの頃から付き合いあり
イサミに兄はいない一人っ子
小説じゃなくてメモ書きです。
モブ視点
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「俺がイサミちゃんのママだ」
頭湧いてるのか?と言いたくなる台詞とともに当の"イサミちゃん"を背後から抱きしめ頬擦りしているのは、陸上自衛隊特殊機構軍きってのエリート佐官にして我らがダイダラ小隊の頼れる隊長、サタケリュウジである。
【サタケ二佐を尊敬する上官として見ていたいのならば課業後は速やかに帰宅せよ。決してアオ三尉に近寄るな】
それがダイダラのみならず、オニオウやカタンナーバと言った大隊内における絶対にして絶大な不文律だ。
とにかく凄いのだ。アオ三尉への可愛がり方が。
課業中はいい。他の部下達と同じように"アオ三尉"と呼び贔屓も何もない、普通の部下として扱うから。
だが課業終了のラッパがなると、たちまち態度が一変する。
「命令違反をするな!」と叱っていた内容は「自分の頭で考えて行動出来て偉いぞ♡」となるし、「無駄口をたたくな!」という注意は「お友達と仲良くお喋り出来るなんて社交的でいい子だな♡」となる。
力いっぱいブレーンクローを噛ましていた掌は優しく顔中を撫で回し、ヘッドロックを仕掛けていた腕は腰へと周り抱き上げその場でクルクルと回り始める。
とにかく公私をきっちりと分けてイサミを可愛がり倒すのだ。
なんなんだ。
何故サタケ二佐はアオ三尉にそこまで執着するんだ。
疑問に思った隊員達が直接サタケに聞きに行けば、返ってくるのは冒頭の「俺はイサミちゃんのママだから」なのだから最高に意味がわからない。
「イサミちゃんは俺が産んだ」
「イサミちゃんを育てたのは俺だ」
「イサミちゃんの名前は俺がつけた」
「イサミちゃんが食べる物は全部俺が作る」
「イサミちゃんを害する物は俺が排除する」
課業時間外は常にべったり
口を開けば"イサミちゃん"
食事時には膝に乗せ手ずから食べさせ
移動時には抱っこかおんぶ
正直怖い。
気持ち悪いとか通り越してひたすら怖い。
サタケ二佐もだが、そんな奇行を平然と受け止め当然の様な顔で享受するアオ三尉も怖い。
サタケ二佐の人差し指をもごもごちゅっちゅと咥えさせられているアオ三尉に、お前それ赤ちゃん扱いだろそれでいいのか?と問えば「まぁ……昔からこうだし、りゅじ兄がやりたいならいいんじゃないすかね……?」と超絶フラットな顔で言われてしまってはもう何も言えない。嫌がってないならいいか……。いいのか……?……でも見てる俺たちが嫌だな…………。
また他の隊員が、ママだとか何とか言っているが実際は2人付き合っているんじゃないんですか?と聞けばそんな訳ないだろうと一笑に付される。
正面から抱き上げちゅっちゅと顔中にキスを送りながら言われても全くもって説得力がないのだが本人達がそう言うのならそうなのだろう。きっと。多分。
もう嫌だ助けて欲しい。