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    saito_hrak

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    saito_hrak

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    3/20/21恋鷹展示用小話です。頭空っぽにして読んでください。当然のように離婚済み設定ですはい。

    鷹Side1
    「…だからお前は嫌いなんだ」
    エンデヴァーさんは苦々しくそう吐き捨てて、くるりと背を向けて部屋を出て行ってしまった。遠ざかって行く背中を見ながら、何か言わなきゃ、と必死で言葉を探したけれど頭が真っ白になって何も出てこなかった。どんな時でもペラペラ良く回る自慢のお口も、無駄に回転の早い頭も全く役に立っていない。ただ何を言えば彼を引き留められるかそればっかりを探していて、同時にそれが更に彼の怒りを買ってしまわないか。怖くなって折角どうにか出かかった言葉も引っ込んでしまう。
    そうして俺が何も言えないでいる内に、彼は振り返りもせず出て行ってしまった。ドアの閉じる音、遠ざかっていく足音がやけに耳に残った。
    俺の温めすぎて発酵寸前だった初恋は、この日粉々に散ってしまったのだった。
    「はぁ…こんなことなら告白なんかしなきゃよかった」
    後悔先に立たず。
    それから数日後。複数のヒーロー事務所とチームアップを行いその打ち上げに来た居酒屋で、いつもより多めにアルコールを摂取した影響かついついいらんことを呟いた。人生初の告白に玉砕した後なんだもん。それくらい許して欲しい。見逃して(この場合聞き逃して?)くれればいいのに、やっぱりと言うかなんと言うか耳ざといお人はどこにでもいらっしゃるらしくて。俺が告白してフラれたって話はあっという間に噂になって広まった。

    炎Side1
    ホークスと会ってから2、3日経ってからだろうか。どこに行ってもヤツの名をチラチラ耳にするようになった。元々話題性のある男であるから、世間の注目を浴びるのはそう珍しくはないのだが、今回は何かが違う。いつもとの決定的な違いは、噂をしているのが一般人ではなくヒーロー側だということだ。あまり噂話などに興味はない…、無い筈なのだが。最後にあった時些細なことで年甲斐もなく子供じみた態度を取ってしまったと自覚がある。いや、あれは、「話がある」なんて呼び出しておきながら、回りくどい言い回しで、ヘラヘラと、ちっとも要領を得ない態度に腹が立ったのだ。挙げ句の果てには「俺、エンデヴァーさんの為になら命だって惜しく無いんです」などとふざけたことを言うものだから。一体どこの誰がお前の命を犠牲にして喜ぶというのか。献身も結構だが度が過ぎるのは好きじゃない。苛立ち任せに「お前のそういうところは好かん」(注:はっきり何を言ったかは覚えていない)と言い捨てて、残りの話も聞かずに立ち去ってしまった。こうして改めて思い返せばホークスは態度は妙だった。もしかしたらもう少し話を聞いてやるべきだったのか?また何か暗号を仕掛けてきていたのでは?そう思い始めたタイミングでのこの噂話だ。気になってその辺にいた適当な中堅ヒーローに聞いてみたのだ。
    「ホークスがどうした?」
    「ああ、エンデヴァーも気になるかい?ホークスが失恋したって話」
    「失恋?」
    「誰かに告白してこっ酷くフられたらしいよ。気の毒だけど一体相手はどこの誰だろうね」
    って噂さ〜、男は下世話な好奇心を隠しもせずにそう言うと立ち去っていった。
    (…失恋?ホークスが?)
    失恋と言うからには好いた相手がいた、という事になる。しかも告白した?ホークスが?
    何かがショックだった。フられてしまったホークスが不憫だった?いや、それは違う。あんな、俺に会う度に…上気した顔を綻ばせて。期待するような目で俺を見て。「俺の為ならば命も要らぬ」そう言っていた裏で、この俺以上の存在があいつの中に居たことに動揺している自分に動揺している。俺への態度がアレだとしたら、お前はその相手には一体どんな表情を見せていたのか。
    (なんだ、これは…)
    これじゃ、まるで。俺が…アイツを…。
    なんということだ。
    「……失恋、か」
    ホークスの失恋を知って、己のそれに気がつくとは。なんとも不甲斐ない。呆然と立ち尽くしていると
    「ああ、ここにいたのか、エンデヴァー」
    さっきとは別の男に不意に声をかけられた。
    「これから打ち上げがあるが、君も来るか?」
    こんな誘いには滅多に乗らない。だが今日は、
    「…たまには行くか」
    そうい言うと相手も目を丸くした。承諾するとは思っていなかったらしい。
    「おや珍しい。どういう心境?」
    「ちょっとした傷心だ」
    「含みのある言い方だねぇ」
    普段ならこんなふうに口を滑らせたりはしないのだが。この日は「たまにはそれもいい」、そんな気分だったのだ。

    鷹Side2
    エンデヴァーさんが失恋した。って噂が突然俺の耳に入ってきた。どこからって?見聞が広いんですよ。なんてドヤ顔してる場合じゃない。そもそもどこに行ってもこの噂で持ちきりなので俺の見聞の広さは関係ない。へ…ぇ、エンデヴァーさん好きな人とかいたんだぁ……ナンダァ…イッテクダサイヨ…。あん人が告白するくらいなんだから相当真剣に好きだったんだろうな。ヤバっ、俺ってばそんな人に「あなたの為なら死ねる!!」なんてクソ重い告白したってこと?そりゃソッコーでフられるわ!!俺ってば空気読んで!!
    だけどね、問題はソコじゃないんスよ。相手が誰かってトコなんスよ。エンデヴァーさんからの告白を断った??どこの誰か知らんけど、ちょっとお前そこになおれ!!どんだけ?どんだけ高嶺の花なんスかあーた?顔拝んでやりたいわ!いや、ほんと。一体どこのどいつだドイツ人!!覚悟しぃや!この最速の男がその素性を突き止めてやる!
    そんな決意を胸に秘め、俺はその日からエンデヴァーさんの告白の相手を探す為あちこち走り回った。あれ?けれどおかしい。どこをどう探しても該当する人物が見つからない。嘘でしょこの公安仕込みの俺の調査網に引っかからないなんて…。相当秘めたる恋だったのか?まさか本当にドイツ人なんじゃ…??人知れずこっそり探したかったのだけれどこうなったら背に腹は代えられない。噂の発端となった打ち上げに参加していた駆け出しのひよっこヒーローをこっそり呼び出した。
    「……ってことで、その噂の詳細を聞きたいんだけど」
    「あ、はひっ!!(ヤベー!264話顔のホークスやー!!)♡」
    俺に壁際に追い込まれた男は緊張で体をビクつかせながらも何故か語尾に♡を付けて喋り出した。
    「誰、って特定できるような情報はないんですが…」
    そう前置きして男が語ったのは次の通りである。
    ・若い
    ・自己犠牲の精神
    ・人気者
    ・有能
    ・見た目が良い。容姿を一言で形容するなら「天使」
    「………」
    エンデヴァーさんベタ惚れじゃね??マジかぁ…覚悟はしてたけど…うーん…1ミリも勝ち目無さそう。俺との共通点「若い」くらいしかなくない?辛うじて「有能」もカスってるくらいか?性格は俺(強欲)と正反対だし…。しかもこれじゃ男か女かも分からん。でも天使って言うくらいだからほぼ女だなぁ。そうだよな、元々奥さんもお子さんもいる人なんだからなぁ。
    黙ったまま「もう行って」と手で合図をすると後輩ヒーローはペコペコお辞儀しながら去っていった。アイツ大丈夫かな。メチャクチャ弱そう。
    さてそれはさておき。
    顔も見えない相手にこれ程の敗北感を味わわせれたのは初めてだ。完膚なきまでの圧倒的敗北。あなた一体どこの誰で、なんて名前なんですか?
    ♪けいごけい子ケータけんじえんじかずみひろ子まゆみ〜似たような名前はいくらもあるのに〜♪
    落ち込みすぎて何故か変な替え歌なんか口ずさんでしまったり。声に出して歌ってみると落ち込んでいた気分が一周回ってなんか楽しくなってしまい、俺は割と頻繁にこの歌を口ずさむようになっていた(後で思えば脳がバグっていたとしか思えない)。

    炎Side2
    「ホークス失恋」の噂から少しして、今度はホークスの交友関係が荒れているらしいと新しい噂が流れた。なんでも男女構わず複数の人間と関係があるとかないとか。頻繁に誰かの名前を呟いているらしい。どうした、ホークスよ?らしくないぞ、しっかりしろ。そう言ってやりたいが生憎最後に会ったあの日以来面と向かって会う機会も無く今に至る。以前はちょくちょく来ていたスマホのメッセージも最近はさっぱり音沙汰が無い。
    “元気か”
    そんな些細な言葉さえも書いては消して、を繰り返し結局送れないままだ。自分がこれ程にも不甲斐ない男だったとは。そんな中、思いもかけずにホークスと鉢合わせることとなった。
    「…元気か」
    「えぇ、まぁ」
    やっと聞けた問いに歯切れの悪い返事が帰ってきた。俺と目を合わそうともしない。意を決して
    「最近、お前の良くない噂を聞く」
    そう切り出すと、「はぁ?!」と素っ頓狂な声が上がった。
    「俺が言う事ではないのは百も承知だが、不特定多数との交際はあまり感心せんな」
    「…っ、何ですかそれ。そもそも俺が誰と交際しようとエンデヴァーさんには関係…、ない、でしょ」
    「…ああ」
    そう言われてしまってはぐうの音も出ない。そもそもプライベートに関与出来る程親しくはない。そういう対象では無いのだと、踏ん切りを付けたはずなのに…いざ本人を目の前にすると心が乱されてしまう。ところで今日のホークスは憔悴っぷりが目に痛い。頬はやや痩け、目の下には隈が。髪や羽根も若干艶を失っている。まだ失恋を引きずっているのか?それを忘れようと不特定多数の人間と交際しているのか?一体、どこの誰だ。お前をそんなに苦しめているのは…
    「ホークス、ちゃんと睡眠はとっているのか?食事は?酷い見た目をしている」
    「…余計なお世話ですよ。食事も睡眠も、仕事に支障のない範囲で取っているのでどうぞお気遣いなく」
    「この後、空いているようなら飯でも行くか?」
    以前のホークスならば目を輝かせて顔を縦に振っていた。しかし、今日は苦々しく顔を顰めて
    「同情ですか?そーゆーの間に合ってるんで。今まで通りに接してくれれば良いですよ。変に気を使わんで下さい」
    と吐き捨てるように言うと踵を返し背を向けた。最後に一度だけ振り向いて、
    「ありがとうございます」
    と無理に作った笑顔に、胸が締め付けられる思いだった。

    鷹Side3
    想定もしていなかった場所でエンデヴァーさんに出くわしてしまった。久しぶりに見るエンデヴァーさんはやっぱりカッコよくて、この人の心の中に俺の知らない誰かがいるんだ、って改めて思ったら泣きそうなくらい悲しくなった。涙腺が決壊する前にその場を立ち去りたかったのに、エンデヴァーさんはやけに俺を気遣う質問をしてくれた。飯は食ってるのか?とかちゃんと寝れているのか、とか。俺ってばそんなにヒドい見た目をしてたかな?最近寝る暇も惜しんであなたの好きな人を探っていたんでクタクタなんですよ!なんて口が裂けても言えやしない。余計に嫌われてしまう。「飯でも…」なんてお誘い、今だって飛び上がりたいくらい嬉しい。嬉しいけど、もう素直に喜べないんです。エンデヴァーさんは優しいから、きっと俺が自分に振られたショックでヤケになってると思ってるのだろう。ていうか俺不特定多数と交際しとるって思われてる??そんなっ、俺そんなんじゃ無いですっ!今までずっと、あなた一筋で……なんて今言っても悪あがきにしか聞こえないしクソ重いって思われてしまうだけだ。そもそも俺をフったんだし、俺が誰と付き合おうとエンデヴァーさんには関係ないわけで(誰とも付き合ってないけど)。俺は兎に角急いでこの場を立ち去って、エンデヴァーさんの勘違いの元を正しに行きたかった。取り敢えず気遣いは不要、それだけ言って帰ろうとしたんだけど。折角会えたのに、もっと話したかったなって未練が俺の足を止めた。最後に一目、と振り向いて…「ありがとうございます」って口にした。自分も失恋して辛いはずなのに。俺なんかに気を遣ってくれて…。俺、やっぱりエンデヴァーさんが大好きです。

    炎Side3
    その夜スマホにメッセージが表示された。ホークスからだ。
    「近々大事な話があるのでお会いできませんか?」
    何だろうか。話とやらの内容は気になるが連絡を貰えたことが素直に嬉しい。こんな浮ついた気分は初めてでどうも落ち着かない。時間と場所を取り決め、やってきた当日。待ち合わせ場所へとやってきたホークスは珍しくやけにめかし込んでいた。
    「その格好はどうした?」
    「まぁ…ケジメっていうか」
    「そうか」
    良くわからないが何か覚悟があってのことらしかった。ホークスは意を決したように口を開き
    「実は…俺、もう一回告白しにきました」
    と言った。
    「……そうか」
    「勝算ははっきり言ってありません。正直玉砕覚悟です。でも、やっぱりどうしても諦めきれなくて」
    「……」
    ホークスよ、お前はなかなかに残酷な男だな。知らぬとは言えお前に惚れている男の前で堂々とそう言ってのけるとは。だがしかし、こうもウジウジしているのは俺の性に合わなんな。ホークスがこんなにも覚悟を決めているのだ、自分だけ諦めてシオシオと引き下がるのもどうしたものか。困らせてしまうかも知れないが、いっそ伝えてみるか。俺は決して自暴自棄にはなっていない。あくまでも、ホークスの言葉を借りるなら自分の中のケジメというやつだ。
    「お前は…強いな」
    「そうでしょうか?」
    キンチョーしちゃって手なんか震えてるんですよ、そう言ってホークスは俺の顔の前に手を差し出して来た。申告通り少し震えている。
    考えてやった訳ではない。気がついたら、その手を掴んでいた。
    「え、んでヴァーさん?!」
    焦りを含んだ声で我に返った。
    「あ、の、何…」
    「ホークス」
    「はいっ?」
    「お前を見て俺も腹が決まった」
    「はい?」
    「俺も、諦めずに気持ちを伝えようと思う」
    「え…」
    ホークスの瞼が哀しげに伏せられた。その意味は分からないが、その姿は思わず腕に閉じ込めてしまいたくなる程儚げに見える。
    「ずる…くないですか?せめて最後まで言わせてくださいよ。それとも…」
    言わせてもくれないんですか?と責めるような目で睨まれて思わずたじろんでしまった。何のことだ?
    「何のことだ?」
    ム、声に出ていた。
    「あなたが…惚れてるのは知ってますよ」
    「…そうなのか」
    「はい」
    そうか。知っていたのか。それなら話は早い。
    「ホークス、俺は…」
    「ちょっと、ストップ!!」
    ベタベタと羽が顔に向かって飛んできて、口元を覆われた。
    「ちゃんと告白もしないうちにまたフられるなんてゴメンです!ちゃんと、しっかり俺の話を聞いてくださいっ!」
    何の話だ?そう言いたくとも口が開かない。
    「良いですか?耳の穴かっぽじって良く聞いて下さいよ?」
    俺が静かに見守る中(羽根は取れない上に今俺の手はホークスに握り返されている)ホークスはスゥゥ、と息を吸い込んで口を開いた。

    「あなたが!!好きです!!!」

    それから暫く手を取り合い大声で俺を好きだと豪語するホークスと目を丸くした今世紀最大のアホ面を晒した俺の写真/動画が世間を賑わせたことは言うまでもない。
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    saito_hrak

    MEMO3/20/21恋鷹展示用小話です。頭空っぽにして読んでください。当然のように離婚済み設定ですはい。鷹Side1
    「…だからお前は嫌いなんだ」
    エンデヴァーさんは苦々しくそう吐き捨てて、くるりと背を向けて部屋を出て行ってしまった。遠ざかって行く背中を見ながら、何か言わなきゃ、と必死で言葉を探したけれど頭が真っ白になって何も出てこなかった。どんな時でもペラペラ良く回る自慢のお口も、無駄に回転の早い頭も全く役に立っていない。ただ何を言えば彼を引き留められるかそればっかりを探していて、同時にそれが更に彼の怒りを買ってしまわないか。怖くなって折角どうにか出かかった言葉も引っ込んでしまう。
    そうして俺が何も言えないでいる内に、彼は振り返りもせず出て行ってしまった。ドアの閉じる音、遠ざかっていく足音がやけに耳に残った。
    俺の温めすぎて発酵寸前だった初恋は、この日粉々に散ってしまったのだった。
    「はぁ…こんなことなら告白なんかしなきゃよかった」
    後悔先に立たず。
    それから数日後。複数のヒーロー事務所とチームアップを行いその打ち上げに来た居酒屋で、いつもより多めにアルコールを摂取した影響かついついいらんことを呟いた。人生初の告白に玉砕した後なんだもん。それくらい許して欲しい。見逃して(この場合聞き逃 6105

    saito_hrak

    MEMOショートケーキだけにショートな……苺のショートケーキが食べたいと強請ったのは俺。エンデヴァーさんはそれを最高の形で叶えてくれた。エンデヴァーさんの立ててくれたホイップはとても甘くて、美味しくて。残す気なんてさらさら無かった。余った分はスプーンで掬ってでも食べたい。そう思っていたし、そのつもりだった。だけど…だけどさ?思わないじゃない?そのクリームを身体中に塗ったくられて逆に自分が美味しく(?)頂かれる羽目になるなんて。
    羞恥に目をギュッと閉じて、「んーーっ」て呻き声を漏らすと上から「ふふっ」って低く笑う声がした。
    「もーーーーっ」
    堪らず抗議の声を上げると、
    「悪い悪い」
    と全然悪びれない声が降ってきた。エンデヴァーさんは、さっきからずっとボウルに残ったホイップクリームを指で掬っては、俺の肌にそれを塗りつけ、舌で舐めとる…を繰り返している。冷たい感触と、それを追う熱い舌。時々ぢゅ、と音がしてチクッとした痛みが走る。やがて身体中が熱くて熱くて堪らなくなった頃、急に刺激が止んで「フム…」と妙な視線を感じて目を開いた。
    「ストロベリーショートケーキか…確かに美味そうだな」
    「…ぇ、なんのこと…」
    熱を孕んだ視線の先を辿ると、 623

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