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    a3m_ryu8

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    a3m_ryu8

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    ランジェリーの日だって言うからにょいまんさんに可愛い下着を選んでもらおうとした結果なんかズレた。
    あいも変わらずムウマリュは出張る。

    ランジェリーの日コノノイ♀「ノイマン大尉、さすがに気になります」
    天使湯の脱衣所で下着を凝視されるのはいくら同性とはいえ居心地の悪いものがある。
    「すまない……」
    慌てて目を逸らすが、ばつの悪さのある表情を浮かべているのはヒメコの目から見ても明らかだった。
    「今度はお相手さんの好みに合わせよう、とかそういう所ですか?」
    「……まあ、そうなる、な……」
    ふいと顔をそむけるがその耳が仄かに赤くなっているのを見逃すヒメコではない。
    「つまり、私の着用ブランドが気になるってことであってます?」
    わざわざ確認など取らずとも、大体は把握できる。とはいえ、ここまでわかりやすく浮かれ困惑している上官を見ることはまずなく、年も階級も上の相手に何をとは思えど、可愛いという感情が勝り、同時にどこまでならば許されるのだろうかと甘えが出たのだ。
    そんなヒメコの甘えに気づいていないノイマンは右手で顔を覆いながらさらに耳の赤を増して小さく頷く。
    「だからってあそこまで見たらユリ―軍曹だって困るわよ」
    マリューの助太刀に思わずヒメコは苦笑する。またフラガセレクトだろう赤に黒のレースが映える下着に、
    (最近、ラミアス艦長の趣味っぽいの着てるの見た記憶がないなあ?)
    なんて思うほど、ノイマンとそのお相手なんて比じゃないほどにイチャイチャしているのは確実にこの二人なのだけれど、それを当然だとの態度でいられれば下手に突っ込むのはわざわざ蛇を出すようなものだ。
    「それについては大変失礼だと思ってます……すまなかったな、ユリ―軍曹」
    「いえいえ、今日もスポブラにボクサーのノイマン大尉がそこまでお相手さんのことを愛していらっしゃるんだなって感じられて楽しいです!」
    「ユリ―軍曹、本音が出てるわよ」
    「楽しいはせめて隠せ」
    「失礼いたしました!」
    アークエンジェルでなければ絶対に許されない失態だなと思うと同時に、そもそもアークエンジェルでなければここまで階級関係なしに関わることはなかっただろうとつかの間の平和に微笑ましさすらヒメコは覚える。前線を知っているはずの人たちが失いたくない人間性とはなんと大変なものなのだろうかと、勝手な感傷に思わず背筋が伸びた。
    「それこそお相手に買ってもらった所で揃えればいいんじゃないの?」
    「俺の薄給だときついです」
    「え……大尉ってそんなにお給料もらってないわけじゃないですよね?」
    「まあ、私たちは色々あるし……」
    思わず恐る恐る不躾なことを聞いてしまったヒメコを窘めながらも、マリューの表情も困惑を隠せない。
    (安くはないだろうことはわかってたけど、どれだけのものを贈ったのよ……)
    本人が言わない以上相手を詮索するのはよくないと、相手を聞くことはしないが、端々から漏れ出る情報に、二人とももう確信すらしている。
    困惑する二人を無視する形でノイマンは残りの下着を脱ぎ風呂に入る準備を整える。
    「まあ……だから貰ったブランドで揃えるのは難しいので、好きそうかもしれないデザインはユリ―軍曹が着ていたな、と思って。不躾で申し訳なかったと思っているよ」
    そもそもあれは絶対普段使い用じゃない、なんてブツブツと続けたノイマンにヒメコは精一杯言葉を取り繕う。
    「いえ、別に凝視されたことはそこまで気にしてないんですが……それ、本当に私の使ってるブランドでいいんですかね……?」
    これは確実にそういう時に使われるということだ。つまり、自分の名前が出てきたら少し恐ろしいことになるのではないか?との杞憂がヒメコの頭をよぎる。大佐を務めるような人物が見た目通りに柔和なだけなことなどあり得るはずがないのは目の前にいるマリュー・ラミアス大佐でよく知っている。
    (お揃いは避けたほうがいい気がする……?)
    いっそコンパス女性陣全員でお揃いにした方がいいのでは、それはもはや官給品ではないか、官給品ならそんなに装飾があるのはおかしな話だなんてグルグル脳内が忙しない。
    「オススメのブランドいくつか持ち寄りましょうか」
    「そうですね!これを期にノイマン大尉も新しいブランド探しましょう!」
    マリューの提案にこれ幸いとヒメコが乗れば、ほんの一瞬思案して
    「確かにそれも手か……」
    と同意する。
    これはいっそブリストル軍曹経由でミレニアムの女性陣も巻き込んだ方がいいような、勝手に人の恋をばらすのはどうかなんて気持ちとが喧嘩する。
    「じゃあ、決まったところでお風呂入りましょう」
    マリューに促されるまま三人共に風呂へと進んだ。

    「ノイマン大尉、わかりやすく清純に可愛いもの選ぶの苦手ですよね?」
    「だからユリー軍曹の使ってるブランドが聞きたかったんだと思い出したよ……」
    「別に全部をお相手さんに合わせる必要もないとは思うけど、また新しいの貰ったのね……」
    「今度は目の前で通販ですけどね……なんでオーブの下着屋に俺より詳しいんだ……」
    「いくらノイマン大尉がファッションに頓着されないとは言えさすがに……」
    「男は男でそう言う情報網あるらしいわよ……」
    「ここまで来ると謎に対抗心出てくるのなんでなんですかね?」
    「またかっわいいの贈られて終わりよ」
    「そこだけフラガ大佐の趣味を少し分けてもらいたいですよ……」
    「そうね、ムゥも少しその趣味分けて貰ったほうがいいわ」
    「お二人共無い物ねだりってご存知です?」
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