ロリになった。「大牙〜」
リハ中に晶に呼ばれて、振り返ると晶に手を引かれた小さい女の子と目が合った。
あ…れ……は?
「は??ロリはづき…??うわ、なつかし…いやいや、ってか、は???」
「あ、気づいた?さっすが、幼馴染。そwwお前とネコメの幼馴染ちゃんでぇぇすww小さくなっちゃったww」
「ねぇぇーwww」とロリ蓮月に向かって、話してるが、当の本人は、「????」状態である。
あと、俺、ずっと気になってる…その手に持ってる魚のぬいぐるみなに??
「えーっと名前は?俺は大牙っていうんで…」
「宗谷蓮月です。よろしくおねがいします。」
「…好きな食べ物なんすか?」
「いくら丼です。」
「将来の夢は?」
「しゃけ乱獲して、大量のいくら丼食べたいです。ぬいぐるみはしゃけです。」
「あ、蓮月っすね。」
それ、昔から言ってたんか、お前…と思ったら…。
「いくら好きすぎじゃねぇか!!」
「…乱獲はよくない…」
黒曜のにーさんとシンがツッコミを入れた。
ノリいいっすね、俺、頭痛い…。
「…ったく、一体なんでこうなったんだよ、晶」
さすが、にーさん。それ大事。
「え〜、いやぁ〜可愛い子の小さい時みたいじゃん。んで、ちょいちょーいと作ったら、できたわけ!!さすがにいきなり早希ちゃんに使うのは…と思いながら、タバコ吸ってたら、幼馴染ちゃんと会ってさぁーww」
「…俺の大事な親友……実験に使わないでくれます…、まじ最悪……。」
すると、蓮月がじっと俺の顔を見上げていた。
「なんすか?」
「お兄さん…わたしのお友達に似てる…。え…もう1人…お兄さんいたのかな…。三兄弟??」
ーそのお友達、俺っすわー
これから、どうするか考えたら頭が痛い…。
そして、シンに持ってるぬいぐるみ見せながら「あ、みてみて、チャックついてるんですよー。いくら出るかなぁ。」
「…スマホと財布と鍵が入っているな。そのまま深淵の底にしまっておけ。なくすなよ。」
なにしてんのぉぉ!!2人でぇぇぇ!!
そのぬいぐるみ、カバンだったんかぁぁぁ!シン、チラチラ、俺の方見て助け求ねぇーでくだせぇぇ。
「んで、これからどうするんだい?」
鷹見がそう言って、蓮月の頭を撫でようとしたら、避けて俺の後ろに隠れた。
「おや?…ネコメより胡散臭くないとは思うんだけどなぁ…」
「鷹見、避けられてやんのーwwま、俺もだったけどwww」
小さくなってから、ここまで連れてくるの大変だったんだからぁぁ〜wwという晶に本日3回目の黒曜にーさんからのゲンコツをくらっていた。
(1回目は、こいつ連れてきた時点でリハさぼんなゲンコツ、2回目は、お前なんつーもん作ってんだよ!ゲンコツ)
「こいつ大人しいから、Padちゃん渡しておけば、勝手に遊ぶだろうし。ここで待たせ「は??ネコメ、オフだろ。迎えに来させればいいだろ。あいつすぐ、来るだろ。」
「リハ集中できねぇだろ。」というにーさん。
「俺、身内に犯罪者出したくねぇーんすけど…」
「は??」
「あ、俺も大牙に賛成〜wwネコメは手を出す。」
「お前は早く治す薬作れ」
「明日になったら、戻るから大丈夫〜wwなはず…」
「はず!って…!!」
「だって、完成(?)して、試すの幼馴染ちゃんが初めてだからさぁぁ〜wwま、戻らなかったら、そのままネコメが育てるんじゃねぇーの??『光源氏の気持ちわかるぅぅ』とか言って喜びそうだし…。あ、服作った青桐が、下着だけは戻っても大きくなるように細工したって言ってたwwあいつなんなん?」
「「「「お前もなんなんだよ!!」」」」
「…っていうことなんで、ちょっとここで見てもらってもいいっすか?パッドとか色々渡してくるし、元々おとなしい子なんで悪さはしないと思うんすけど…」
蓮月をつれて、キッチンに行けば金剛がいた。
「俺は別にいいけど…ネコメに連絡しなくていいのかい?」
「俺、まだ身内に犯罪者出したくねぇーんすけど…」
「え、あ…ん??犯罪??」という金剛に、「いや、まじ金剛も忙しいとは思うんすけど、リハ終わったら迎えにくるんで…」と保育園に子供を預けるセリフだなぁ。と思った。
大牙の言った通り、キッチン…みんなが賄いを食べるテーブルのところで、幼馴染ちゃんはおとなしく遊んでる。
リハをしてるWのメンバー、今日ホール担当のメンバー…Bのメンバーもいるし、モクレンいたな。
ご飯横取りされないようにしないとな…。
なんてことを考えながら、慌ただしく準備をしていた。
「こんごーさん。私、じはんきのところにいてもいい??」
ちょいちょいと服の裾を引かれて、下を見れば幼馴染ちゃんがいた。
「え、あ、うん。いいよー!!あんまり遠くに行っちゃダメだよ。」
俺がそう言うと、持ってきたものを抱えてキッチンを出て行った。
「……気を使わせちゃったのかな…」
「こんごー、飯ぃぃー!!」というミズキの大声で、そのひとことはかき消された。
オフだったけど、スターレスに忘れ物したことに気づいて、明日でもよかったけど…なんとなく今日来たらいい予感がしたから、来た。
ついでに、リハ頑張ってる大牙でも冷やかそうかなぁぁと思ったら、自販機の隣に、懐かしい子を見つけた。
「……はづ?」
声をかけると、Padから目を離し顔あげた子はまぎれもない幼馴染だ。
「え…ロリはづ??なんで?え、かわ…」
え、まじかわいい…久しぶりに見た。
なんで小さくなってんの??ってか、まじ、はづ??
え、持ってるぬいぐるみ…シャケ??ウケる。
うわぁぁぁぁぁ、オレのことじっと見てる。かわぁぁぁぁぁ、大牙が家に連れてきた頃のはづだ。
「オレはネコメって言うんだけど、えっと…お名前は?あ、隣座ってもいい??」
オレが隣を指さしたら、じっと見て、うん。と頷いた。うわぁぁぁぁ、マジ可愛い。
「宗谷蓮月です。」
「好きな食べ物なぁに?」
「いくら丼です。」
「将来の夢は?」
「しゃけ乱獲して、大量のいくら丼食べたいです。」
「うん、はづだね。その夢今も言ってるわ。」
お前、本当、好きだね、いくら。と思ってたら、じっとオレの顔を見つめてきた。
「え…っと…ネコメさんは、大牙のお兄さん??」
「よくわかったねぇ。似てる?」
「うん、似てるよー。あと私のお友達のお兄さんにも似てるー!4兄弟かなぁ…」
-うん、そのお友達のお兄さん、オレだねー
「何してるの??こんなところで。」
「げーむだよ。」