きらきら光る俺だけのお星さま 学生達がソワソワしだす金曜日の放課後――桜も別の意味で落ち着かない一日を過ごしていた。見回り当番でもない為、日曜日の山の日の振替休日も重なり舞い込んだ三連休に恋人から泊まりに来ないかと誘われたのだ。お泊まり自体は初めてではない。片手で数えられるくらいはお邪魔したことがある。けれど今回は金曜日の夜から十亀の家に三泊することになり、最早ちょっとした同棲だねえと桐生がおっとりとした口調で言った言葉が皮切りになった。
「三日も桜君を閉じ込めてナニする気なのかな獅子頭連の副頭取さんは」
「ちょっ、蘇枋さん!まぁ確かに三日は長いですよね……」
「普通に映画見たり……なんか銭湯に来る常連のジーサンから畑仕事頼まれた手伝いとか」
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