右手でワイングラスを弄び、のんびりと赤ワインを飲みながら部屋に流れている音楽に合わせてヒューザの事を蹴る。
ドスッ…という蹴りが入る音やヒューザが呻く声やすすり泣く声が音楽のアクセントになる気がして、酔いが回ってきたのもあり気分が良くなった勢いで更に強く蹴りを入れる。
気まぐれにヒューザの方へ視線を落とすと涙でぐちゃぐちゃになった顔で何か言いたげに俺の方を見上げていた。
「ん…?なんだよ、そんな顔で俺のことを見つめて…」
ヒューザが何か言おうと口を開きかけたのは無視してあぁ、そういう事か!と思い付き、半分ほど飲んでしまったワインの瓶を掴むとヒューザの顔の近くにしゃがみこみ、髪の毛を掴んで顔を引き上げ、困惑した表情を浮かべるヒューザの口の中へ強引にワインを流し込む。
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