2023クリスマス(クロパパ)「ショッピングモールみたいですなぁ?」
「……そうじゃな」
ホテルの二階。中庭に面した渡り廊下の手すりには、白い霜が降りている。先程までバーで共に飲んでいたクロックマスターとミイラ父ちゃんは、子ども達が昼間はしゃいでいた中庭の大物を見に、改めてこの廊下に出てきていた。
中庭の真ん中に飾られたソレは、大きな大きなクリスマスツリーだ。その全長はホテルの二階に匹敵するほどの高さで、昨日タクシーがグレゴリーに言い付けられタイヤと二人、息を切らしながら森から運んだ物らしい。昨晩珍しくバーに来たタクシーが、そうくだを巻いていた。
今日の昼間、ホテルの女性陣と子どもたちが飾り付けを行なっていて、クロックマスターとミイラ父ちゃんもそれぞれ息子に誘われ、その行事に参加していた。
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