檜上のカルテット「……歌劇、ですか」
意外にも、最初に反応を示したのはエラ・エズモンドだった。
「そう。君たちには歌劇学校へ行って、調査をしてもらいます。サブスタンスの影響と思しき現象が発見されたらしいんだけど、詳しい情報が得られなくてね。学校の関係者が関わっている可能性があるので、見学と称して潜入の形を取ることにしました」
司令室に集められた四人のヒーローは司令の話を聞きながらも、周囲に視線を向けていた。ライズ・トゥルースと、ノア・ハーフェナー。エラ・エズモンド、そして、エラリー・フォックス。口に出さずとも、なぜこのメンバーで、という疑問を全員が抱いていた。
「細かいことは向こうで連絡するから。質問はあるかな?」
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