年末の事務所はなにやら騒がしい。
床にダンボールが積み上げられていたり、掃除道具が散乱していたり…
たまたま事務所に寄った俺と清澄は、ドアを開けるなり目を見合わせた。
「龍さん、九郎くん!お騒がせしてすみません。今事務所の大掃除を始めようと思っていまして…」
賢は倉庫や色々な場所に手を出してしまったのか一人で収集のつかないほど風呂敷を広げてしまっていた。
「大丈夫ですか?なにかお手伝いしますよ」
「俺たちも手伝うよ!」
事務仕事もまだ終わっていない賢が一人で大掃除しようというのだからどう考えても大変だ。俺たちは見かねて手伝いを申し出た。
「ありがとうございます!そうしたらお二人には倉庫の整理をお願いします」
「了解!」
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