ぼくらのるーる ぽかぽかと陽射しの心地よい昼下がり、うさぎのカオルとマングースのコジロウは日光浴も兼ねて公園で遊んでいたのだが、近くで遊んでいた小さな子どもが興味を惹かれて母親と共に近づいて来たのでカオルは早々にその場から避難した。
子どもが「あーーーうさちゃんーーー」などと悲痛な声を上げていたが、知ったことではない。
ここまで連れてきてくれた人間の虎次郎は木陰のベンチに腰掛けて、持ってきた水筒から蓋のコップに冷えたお茶を注いでいる。カオルがその隣によじ登って腰掛けると、虎次郎がコップを渡してくれた。
少し離れたところで子どもと戯れているコジロウを横目に、カオルはコップを傾けてこくこくとお茶を飲む。ひんやりとしたお茶が喉を潤しながら遊んであつくなっている体を冷やしてくれて、ほぅっと小さく息がこぼれた。
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