ちょっと足りない「……オイ、お前ちゃんと食ってんのか?」
パイロットスーツ越しに見える、少し骨の浮いた身体のライン。
初めて会った頃より幾分かはマシになったが、それでもやはり年相応より細々としていると思う。2,3歩踏み間違えたらたちまち不健康…そんな肉付き。
「最近なら、きちんと食べてる」
食堂のごはんもおいしいし。ふふん、と自慢げに語るレイヴン。
……こないだその食堂で見た時、子供用みたいな小せえ茶碗で食ってなかったか?しかも量はその半分。あんなんで足りるのかよ。
「……そうかよ」
まあ、本人が言うのならそうなのだろう。
「それにしたって細すぎやしねえか、コレ」
するりとレイヴンの腰周りに手を伸ばす。両の手で輪っかを作るようにしてやれば、もう少しで指先どうしが触れてしまいそうだった。
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