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    yata_lia

    @yata_lia

    AC6の夢とか妄言・幻覚を投げます✏️

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    イグ6
    なんやかんやあって平和な時空
    ふとした瞬間に6との体格差に色々びっくりしててほしいn番煎じのおはなし とても みじかい

    #イグ6
    Iguazu/621
    #イグ621

    ちょっと足りない「……オイ、お前ちゃんと食ってんのか?」
    パイロットスーツ越しに見える、少し骨の浮いた身体のライン。
    初めて会った頃より幾分かはマシになったが、それでもやはり年相応より細々としていると思う。2,3歩踏み間違えたらたちまち不健康…そんな肉付き。
    「最近なら、きちんと食べてる」
    食堂のごはんもおいしいし。ふふん、と自慢げに語るレイヴン。
    ……こないだその食堂で見た時、子供用みたいな小せえ茶碗で食ってなかったか?しかも量はその半分。あんなんで足りるのかよ。
    「……そうかよ」
    まあ、本人が言うのならそうなのだろう。
    「それにしたって細すぎやしねえか、コレ」
    するりとレイヴンの腰周りに手を伸ばす。両の手で輪っかを作るようにしてやれば、もう少しで指先どうしが触れてしまいそうだった。
    このまま力を入れたら、きっとぽきりとどこからか聞こえてくるだろう。
    「本当に同じ骨も内蔵も入ってんのか分かんねえな」
    自分よりはるかに薄い腹に手を当て、ぽつりと呟く。
    「……ふふ、中身、ちょっと足りないけどね」
    「そういうことじゃねえ」
    滅多なこと言うな、と軽く小突いた。

    手を伝い感じる、自分のものではないやわらかい体温。それだけが、かろうじてコイツが生きていることを実感させる。
    いや、それだけでも。自分が安堵するには十分な材料だった。
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    ☺☺☺☺☺☺💖
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    DOODLEpixivにアップしてたの引っ込めたのでこちらに
    過去ログ21血を吸って湿った砂塵が靴底でじゃりじゃりと鳴る。乾いた空気はひどく冷え、気が緩めば足が竦んでしまいそうだった。見慣れたヤーナムの街はひしゃげて歪み、整地された道は木の根のようにねじれて小山のように盛り上がっている。岩場を登るように、ときには這うように進んでも見えてくるのは見慣れた筈の聖堂街だ。
    そこに人の影はあった。しかし正気を失い、生ける屍のように血を求めて彷徨う狩人がいるだけだ。かつては自分と同じように狩人だったであろう獣を狩り、肉を裂いて浴びる血に喜びを見出していた。妙に明るい街並みを見渡し、霞む瞳を手で拭う。

    罹患者の症状の一つである、蕩けて崩れた瞳孔のような太陽が不気味に明るい。なんの温かみのない光が崩れたヤーナムを照らしていた。がり、と硬質な地面を爪でかく。腕の力で這い上がれば見えたのは異様な風景だった。ほとんどの道も家も崩れ切ってしまっているのに聖堂街だけはそのままの姿を保っているのだ。また、がりと音を立てて岩のように凹凸が目立つ地面に爪を立てる。見れば爪を立てた場所には深い爪痕が残されていた。背中の産毛が逆立つような不安を感じてルドウイークは装束の手袋を外した。手袋の下には割れた爪が並んでいた。割れた爪の間からは血が滲んでいる。それなのにもはや痛みらしいものさえ感じることもなかった。ルドウイークはここ数ヶ月前から痛みを感じることも少なくなっていた。痛みどころか肉体で感じ得る感覚全てが鈍くなり、体を薄い膜が包んでいるように現実味が薄くなっていた。
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