プライベートを切り取って『アイドル数珠繋ぎ』の企画で真緒が凛月を紹介してから数ヶ月後。すっかり季節は変わり、寒さのせいで更に寝起きが悪くなっていく凛月だったが、今日の打ち合わせは真緒と一緒ということもあり、珍しくスマホのアラームより早く起きていた。
「ま〜くんと一緒のお仕事持ってきてくれるなんて、プロデューサーもさすがだよねえ」
まだベッドの中で寝息を立てているルームメイトのみかを起こさないように気をつけつつも、よっぽど浮かれているのか鼻歌交じりに準備を進めていく。
「ちょっと早いけど、紅茶でも飲んで待ってたらいいかな。みかりん、いってきます」
小声で呟いてからドアを開ける。と、1秒でも会いたいと思っていた顔が見えた。
「うおっ、」
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