誰も知らない ソロさまはいつも、ふらっと遊びに来られる。
ピサロさまとは少し違うあやかしの笛の音が聞こえた時は、ソロさまが来られた合図。沢山のお土産を抱えて、「やあロザリー、元気?」と優しい笑顔でこちらに問いかけてこられるので、こちらも、「ええ、おかげさまで」と微笑み返す。
私がソロさまにお茶をお出しすると、ソロさまは手にいっぱい抱えていたお土産を並べて、「これはアリーナから、サントハイムで評判の焼き菓子。こっちはトルネコから、エンドールで流行りのネックレスだって。あとバトランドの戦士が皆持ってるお守りと、これなんだっけ……あ、これはマーニャがカジノで当てたっていう……えっ、バニースーツ!? あいつ、こんなもの……」と、なぜか頭を抱えつつ解説をしてくださる。
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