お前ネロ夢小説(現パロ、恋すら起きない)白い段ボールを開けるのもだいぶ慣れてきた。キャベツを手に持っては、ダメになった葉を剥がしていく。玉ごと棚に乗せるのもあれば、4分の1だけ並べることもある。商品の下拵えにもやっと慣れてきたな。
なんて事のないどこにでもあるような商店街、昔から見てきた光景。店だけはどんどん入れ替わるが、昔馴染みの店はなんとなく残ってるような、郊外のよくある風景。
それが嫌で高校の時は「都会に行ってやる!」なんて親父とよく喧嘩したもんだが、結局夢破れてなんとやら。三年も持たずに帰郷した。都会はオレみたいなちっぽけな人間にはデカすぎて、あまりにも自由すぎて、地に足がついていないとどこかに飛ばされてしまいそうな、そんな不安感に潰されそうだった。
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