後追いのリーズナー桜の木を皆焼き尽くす戦火。
雨彦は戦いの途中で大怪我をして入院していた。最近は少し良くなったが、ずっと息が苦しい。毎日見舞いに来てくれる優しい大切な仲間たちを無言で見送る。
そんな中、北村は雨彦がいない隊で仲間を守って死んでいった。かなりの犠牲を出しながらも我が軍は勝利をおさめていた。
雨彦が知らないところでこの世界はやっと平和を取り戻そうとしていた。
あれから1週間後、古論が見舞いにやってきた。
「壮絶なものだったので…現状復帰に時間がかかり、なかなか来られなかったのです。」
「大変…だったな……北村…は…?」
「 …まだ。」
疲れた様子の古論はほんの数分で帰ってしまった。顔がよく見えない。
古論でこの様子ならもっと体力のない北村ではきっとまだ来られないんだろう。いつまで経っても北村は来ない。
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