ローゼマインが星を結んでから、二度目の領地対抗戦でのことだった。他領への挨拶回りをレティーツィアに任せ、フェルディナンドと共にアレキサンドリアの席に控えていると、思わぬ人物がこちらへやって来た。
「あら? アウブ・ガウスビュッテルと、ええと……コンラーディン様でしょうか。お久しぶりですわね」
ローゼマインはこちらへ向かってくる茶色のマントの集団に向かって、そう声をかけた。
「アウブ・アレキサンドリア、フェルディナンド様。時の女神ドレッファングーアの糸は交わり、こうしてお目見えすることが叶いました」
「どうぞお掛け下さい。――その、ガウスビュッテルの方がアレキサンドリアにいらっしゃるとは、一体どのようなご用向きでしょうか?」
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