出られない部屋(明治、非エロ)「なんじゃあここは!!」
「相変わらず騒がしいですなあ」
俺たちは部屋のようなところに閉じ込められているようだった。白っぽい壁と床に囲まれており、1面だけ扉らしきものがある。ただし錠付き、薩摩隼人の鯉登があれこれしたってびくともしない。
扉の上には文字が大きく書かれている。互いに、本心から褒め合えば出られるとのことだった。固く閉じた扉と文章のみのこの部屋から出る方法はこれ以外無さそうだ。
「……書かれてある通りのことをすりゃあさっさと出られるのではないですかねェ」
「クソッ!それしかないのか……尾形上等兵の良いところ!どこだッ!」
「酷い言い分ですなァ。本心でないと駄目だそうですから。真剣に考えてください」
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