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    nnmy_02

    @nnmy_02
    基本300〜600字のSSと140字お題しか投げない。雑食です。

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    nnmy_02

    MOURNING気が向いて続きが浮かべばと片隅に置いといたネタを書きたかったとこ書いたあと一向に気が向かなかったので供養。そうじょになるはずだったんだ。今日のライブはいやに張り切っているな、とは思った。視界の端に見える赤色がやけに激しく燃え上がり、それにつられた二人もいつも以上に熱が入っていた。
    ことが起こったのは控え室に戻る途中。
    興奮が冷めやらない様子のハチ公、いつものように適当にあしらいながら横を歩くヤス。その後ろにいるジョウの足がやけに重たそうで、後ろから蹴飛ばしてやろうかと思った瞬間、ジョウが膝から崩れ落ち、音に気づいた二人がこちらを振り返る。いつもと違う反応に何事かとジョウを覗き込めば、口元を抑えた手の隙間からだらだらと血を流している。今までとは明らかに何かが違う。

    「ジョウ……?」

    ハチ公の絞り出すような声で我に返る。

    「ヤス、責任者に連絡じゃ」
    「お、おう」
    「ハチ公は、さっさと救急車呼んでこんかい」
    「わ、分かってる!」

    指示を受けて走り出す二人。あとは、こいつを動かせるかどうかだ。
    口に手を当てたまま浅い呼吸を繰り返す。普段なら構わず血をぶちまけている男が、今は違う。
    クソ不死鳥、と呼んでみても、一点を見つめた目が合うことはない。ため息をついて目の前にしゃがむ。

    「クソ不死鳥、ヤスとハチ公なら今はおらん。 820