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    nnmy_02

    @nnmy_02
    基本300〜600字のSSと140字お題しか投げない。雑食です。

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    POIPOI 49

    nnmy_02

    MOURNING桜が散る頃の話。

    を書いてたけど書きたいところ書いたら続きがうまく浮かばなくなったので供養。
    入院する頃はまだ蕾だった桜も、退院の頃にはすっかり葉桜になっていた。
    わざわざ迎えに来てくれたヤスは何故か大荷物で、いつもの帰り道とは違う道を歩いていく。

    「本当に食事制限かかってねぇんだな?」
    「あぁ、入院中の間ですんだぜ」
    「そうか、よかった」

    食事制限なんてよくあることなのに珍しいな、なんて思いながら、どこか嬉しそうなヤスについて行けば、こじんまりとした公園にたどり着いた。
    公園に来るのは随分と久しぶりだな。遊具ってこんなに小さかったっけ。
    そんなことを考えながら立ち止まって辺りを眺めていると、いつの間にかベンチの方へ行っていたヤスに声をかけられる。

    「ジョウ、こっち」
    「ん?」
    「ちょっと休んでいこうぜ」
    「流石に、この程度で疲れるほど鈍ってねぇんだが……」
    「いいから」

    ほら、と言いながらヤスは荷物をベンチに置く。
    こうなったら聞かねぇか。
    荷物の隣に腰掛ける。近くに植えられている桜は、まだちらほらと花が残っているようだ。

    「寒くねぇか?」
    「大丈夫だ」
    「……じゃあ、腹、減ってねぇか?」
    「腹、は、まぁぼちぼちだな」

    にっ、とヤスが笑う。

    「花見しようぜ」 498

    nnmy_02

    DONEろむじょで書き初めしました。
    砂糖と読点ましましです。
    “あけましておめでとう”

    朝に送ったメッセージに返事が来たのは、もう日付も変わろうかという頃だった。
    続いた謝罪の言葉に返信をしながら、頬が少し緩むのが自分でも分かった。

    “仕事で近くまで来てたんだが、今、外出られるか?”

    お疲れ、と打っている途中で送られてきた新しいメッセージを見て、一瞬固まる。
    しかしすぐに体は動き、上着を身に付けるのも忘れ、玄関の扉を開いた。
    すると少し離れた場所に、メッセージを送り合っていた相手が立っている。
    こちらに気付いて、少し照れくさそうに笑った。

    「寝るところだったのに悪ぃな。何となく、顔が見たくなってよ」
    「いや、俺も会いたいと思ってたから……」
    「そうか……あけましておめでとう。今年もよろしくな」
    「こちらこそ、よろしく」

    一度メッセージ上で行ったやりとりを繰り返す。
    それが何だかおかしくて、どちらともなく笑みが溢れてきた。

    「その、今日、よかったら、泊まってくか?」
    「あぁ、いや、明日も仕事でよ」
    「そっか……」

    そう思い通りには進まないか、と苦笑いをすると、あたたかい手が頬に触れる。

    「明日、仕事終わったら来てもいいか?」
    「っ! 650

    nnmy_02

    MOURNING気が向いて続きが浮かべばと片隅に置いといたネタを書きたかったとこ書いたあと一向に気が向かなかったので供養。そうじょになるはずだったんだ。今日のライブはいやに張り切っているな、とは思った。視界の端に見える赤色がやけに激しく燃え上がり、それにつられた二人もいつも以上に熱が入っていた。
    ことが起こったのは控え室に戻る途中。
    興奮が冷めやらない様子のハチ公、いつものように適当にあしらいながら横を歩くヤス。その後ろにいるジョウの足がやけに重たそうで、後ろから蹴飛ばしてやろうかと思った瞬間、ジョウが膝から崩れ落ち、音に気づいた二人がこちらを振り返る。いつもと違う反応に何事かとジョウを覗き込めば、口元を抑えた手の隙間からだらだらと血を流している。今までとは明らかに何かが違う。

    「ジョウ……?」

    ハチ公の絞り出すような声で我に返る。

    「ヤス、責任者に連絡じゃ」
    「お、おう」
    「ハチ公は、さっさと救急車呼んでこんかい」
    「わ、分かってる!」

    指示を受けて走り出す二人。あとは、こいつを動かせるかどうかだ。
    口に手を当てたまま浅い呼吸を繰り返す。普段なら構わず血をぶちまけている男が、今は違う。
    クソ不死鳥、と呼んでみても、一点を見つめた目が合うことはない。ため息をついて目の前にしゃがむ。

    「クソ不死鳥、ヤスとハチ公なら今はおらん。 820