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    ロバ耳

    @yfyy3744

    ジャンル雑多にする予定 何も信用しないでほしい

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    ロバ耳

    DOODLE一緒に暮らすうちに宗教観と死生観と金銭感覚がバカなってしまった譲とテツの話を書きました。
    みんな大好きメモリアルダイヤモンド!(まだなってません)(死臭の強い話ですがまだ死んでません)
    またしても何から注意喚起したらいいかわからないので、なんでも許せる人向けです。
    Happily Ever After「徹郎さんの宗派ってどこですか」
     譲介の忌憚なき問いかけに、徹郎は怪訝そうな視線でもって応じた。
    「俺が神なんてもんを信じてるように見えんのか?」
    「思想信条の話じゃなくてご実家の話です」
    「ンな昔のこたァ忘れたね」
     徹郎は気だるげな様子でベッドに横たわっていた。二人きりの病室。周囲を囲む物々しい機械の数々。専門知識がなければどれがどこに繋がるか見当もつかぬであろう大量の管。譲介はその間に紛れるようにしてベッド横のパイプ椅子に腰掛け、布団の上の空きスペースに頭を預けてぐんにゃりと力を抜いている。
     清潔を保たれているはずの病室にはぼやけた疲弊の匂いが停滞し、燦然と輝くLED灯の下であってもどこか薄暗く見えた。何を隠そう、譲介はとんでもなく疲れていたのだ。ここ暫くまともに眠れておらず、清潔を保つためにシャワーを浴びに帰る他はほとんど仮眠室と医局、そしてこの病室をローテーションしながら暮らしていた。同僚からも朝倉からも徹郎からも再三帰って寝ろと促されていたが、どうしても積極的に帰宅する気にはなれなかった。
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    ロバ耳

    DOODLE脳直出力したら当然のような流れでTETSUが元裸族になってしまいました(パジャマを着ている姿が想像できなくて……)
    抱き合って眠って欲しい欲に正直になった結果また譲介くんの情緒がぐにゃってますが、概ね幸せそうなのでいいかなと思っています。冷静に説得するより泣いて駄々こねた方がTETSUには効きそうだしね。
    時限爆弾との生活 あの人と再び同じ部屋に暮らし始める上で、お互いのプライベートスペースに鍵をつけることはしなかった。
     かつて二人で暮らしたマンションでもそうだったからだ。あの人の部屋にも僕の部屋にも鍵はなく、彼はよく勉強中の僕を部屋の入り口から眺めていた。覗き見というには些か堂々と。おそらく僕が部屋でまずいこと(社会的もしくは物理的な意味で)をしていないか都度監視するためにあえてそういう部屋を選んでいたのだろう。
     今度は全く逆で、彼が部屋の中でまずいこと(生命の危機的な意味で)になっていないか逐一確認するために僕がそういう部屋を選んだ。本来ならば告知されていたであろう余命を十年近くぶっちぎって生きている重病人と一つ屋根の下、返事がないとわかれば5秒で駆けつけられるようにしておきたいのは至極当然の運びだと思う。
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