8度目の4月28日「かせん。あるじさまのしゅうにんびは、いつなのですか?」
3月も間もなく終わりを迎える。定例軍議が終わりに近づいたころ、最後に今剣が手を上げて歌仙に尋ねてきた。
審神者の就任日。軍議とはまったく関係無い話だ。歌仙はそれについて咎めることは無く、何を言われたのか一瞬理解できず、少し口を開け、ぽかんとした表情を見せる。
「ある、じ……の?」
ようやく言葉が出た。その場にいた山姥切国広、へし切長谷部、大倶利伽羅、大和守安定、鯰尾藤四郎、三日月宗近、髭切が歌仙の言葉を待っている。なぜなら彼らは審神者の就任日を知らないからだ。
「きょねんのなつ、あるじさまはもどってきました。それから、あき、ふゆ、もうすぐはるがやってきます。でも、あるじさまのしゅうにんきねんをおいわいしたことがありません。もう、3がつもおわります。のこるみつきのなかに、しゅうにんびはあるのですか?」
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