壊れてるくせに愛を語るか壊れていたのは、俺。
その現実から目を逸らしていたのも、自分。
いつも通りの俺っちとして過ごしていた、ランドルフォ。
どれも自分だった。自身が忘れてしまっただけで。
俺は、貴方に見つけてもらう直前に、銃口を向けられたあの時に。
全てに絶望し、壊れたのだ。
自分の不甲斐なさ。情けなさ。生き残った後悔。懺悔。罪悪。
すべてに押しつぶされ迫る死に己が取った選択は、自己心の破壊。
だから笑った、びびりな自分が笑って死を受け入れた。
壊れた人だったものが物言わぬものになる瞬間を笑い飛ばした、その時だったのだ。
「かみ?ああ、神ね。違う違う。どちらかっつーと死神じゃね?」
壊れた自分に貴方は希望を与えてくれた。
だから、自己破壊に上回る程の輝きと奇跡に自分は、壊れたことを無かったことにしてしまったのだ。
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